mixiユーザー(id:1506494)

2011年02月22日23:25

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サロメ

【注:ゲイ・コンテンツ満載です】

二期会公演「サロメ(ザーロメというのが正しいのかな)」
を見て参りました@東京文化会館@今日

何しろ鬼才P・コンヴィチュニーの演出ですから
「わけわかんね」攻撃
腹立てる観客もいるだろうな
しかもPコンヴィさんは、それも計算の上らしい
(幕切れのあのアイディアね)

第一、シュールレアリスムの手法を取り入れてるので
何でもアリになってしまう
時代設定を現代にしたのも逃げ道を用意してる感じ
それって飛び道具でしょ

閉塞された空間における退廃を断罪するヨカナーンと
サロメが手に手を取ってそこから脱出するという寓意劇
とワタシは読みましたが違ってるかな

サロメに思いを寄せて叶わず自殺するナラボートは
この演出ではヘロデにピストルで射殺される(なんで?)
そのナラボートの死体の尻をひん剥いて
男達がズボンを下ろしてケツをガン掘り輪姦する
(ね、ゲイコンテンツでしょ)
蘇生を試みるヨカナーンはナラボートに口づけする
(ね、ゲイコンテンツでしょ)

宴会の席であたりちらすわがまま娘サロメを
大人たちが取り押さえてナイフとフォークで
サロメの体を切り刻んで食べるなんていう
カニバリスムのシーンも用意されています
なんとなくパゾリーニのサテュリコンを連想してしまった

そんな退廃と倒錯の世界でサロメがヨカナーンに
思いを寄せるモノローグだけが純潔の象徴になっているような
そしてシュトラウスの音楽もそれを高らかに祝福しているような
コンヴィチュニーの演出はシュトラウスの音楽を裏切らないように
進行して行きますので、やはり計算が行き届いていると思います

サロメがヨカナーンの首を所望するのは、実は狂言で
ヨカナーンは死んでいない
生首は張りぼてで、紐に括り付けられて天井に消えていく
サロメのモノローグは生きているヨカナーンに
歌いかけられます
無言のヨカナーンは(だってオリジナルでは処刑されちゃってるから
セリフはないですよね)サロメに救い出される初々しい少年のような
イメージで、大沼徹君にぴったり(大沼君ファンの僕はうれしい)

カーテンコールではかなりブーイングが飛び交いました
心置きなくブーを浴びせたんでしょうね
それも演出家の思う壺という気がしました

二期会公演はまだ続いていますので
幕切れについてはノーコメントです
(皇帝ティトの慈悲と同じアイディアです、とだけ言っておこう)
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