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2010年05月19日22:19

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復讐の代償。映画「さまよう刃」と映画「狼の死刑宣告」。

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http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=334421#1




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http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=334571#1



寺尾聰とケヴィン・ベーコンが復讐鬼と化す父親を演じる映画をDVDで観た。
「さまよう刃」は原作も読んでいるだけにそれなりの期待をもって観たのだが、映画版はハッキリ言っておとなしめどころではない、ぼかし気味だったのにはガッカリした。
確かにデリケートな問題をスクリーンで扱うには、リスクが色々とあるかもしれない。
それなら最初から撮らなければいいわけで、寺尾さんがこちらの内臓を締めつけるような哀しみの表情を見せる必要もない。

ところが。

ケヴィン・ベーコン演じる父親は予告編をごらんの通り、バンバン相手を殺しまくる。
そして残った家族も殺され、ついにひとりぼっちになってしまう。
このへんの虚しさに顔を歪めるケヴィンの表情は、内臓どころか皮膚にまでひっかき傷を残すような痛々しさがあった。

日米の復讐をテーマにした映画の違いは、ごらんになればイヤでもお分かりになる通り、被害者側への同情の度合いである。

我が国はかつては加害者に対して仇討ちが認められていたように、被害者への同情はちゃんとあったのだが、今は加害者にも人権がある、しかも少年なら更生のチャンスを与えるべきだと、同情は敵意、悪意になってしまっている。
殺された者は最初からいなかったかのように。

アメリカは裁判大国だから我が国以上に人権にやかましい部分もあるが、根っこが西部劇そのまんまの国だけに、銃でカタをつけるという伝統が根強く残っている。

殺された者のために殺すのか、心を殺されてしまった自分自身のために殺すのか・・・
父親として、人として苦悩する寺尾さんとケヴィンを見比べながら、「グラン・トリノ」のクリント・イーストウッドはまだましな状況だと思った。

復讐を選び、地獄へとみずから堕ちる男の哀しさを観よ。必見!!
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