海外の友人たちによく聞かれるのは、これぞ日本という作曲家は誰か?という質問だ。
日本人一人一人にとって、それぞれの抱えている日本は違うんだから、私個人の日本だとくどくどと断った上で。
私が最も愛する作曲家は、
牧野由多可氏である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A7%E9%87%8E%E7%94%B1%E5%A4%9A%E5%8F%AF
牧野氏の音楽を初めて耳にしたのが、1979年に東京12チャンネルで放映されていた、「日本名作怪談劇場」のエンディングで、雨のなかの石地蔵、竹藪などをバックに流れていた哀切極まる響きは胸に迫るものがあって、小学生の私を魅了した。
ようつべでもニコ動でも発見出来なかったので、残念ながら若い方たちにはお目にかけられないのだが、リアルタイムで「日本名作怪談劇場」を観ていた方なら耳に鮮やかによみがえってくることだろう。
そういうわけで、質問してきた友人たちは牧野氏の名前を知る際、おまけとして「日本名作怪談劇場」について長々と聞かされるハメになった。
でも、近年、怪談ものは若手俳優たちで新しく、美しく撮られているのだが、それらを観ても、私のなかでは「日本名作怪談劇場」を超える作品は皆無である。これぞ日本という作曲家は牧野氏であるように、これぞ日本という怪談作品は「日本名作怪談劇場」。
それだけクオリティの高い作品だったわけで、以下のサイトにまとめられているそれぞれの回をごらんになってもお分かりのように、監督、俳優の存在感がほとんど映画並である。
http://www.fjmovie.com/horror/j/ts/03.html
このなかで一番印象的だったのが、「怪談吸血鬼紫検校」。
和製ドラキュラの話で、最後は竹で心臓を貫かれて滅びるシーンがまさに血まみれ歌舞伎の荒事という感じで痺れたものだ。
後、ロマンポルノ女優が主演していた「高野聖」など、小学生の私にとってバイアグラ並にフル勃起させた回を思うと、我が国の怪談も欧米のそれと変わらぬ、美醜、エログロの表裏一体は真理であるとしみじみ再確認せずにはいられない。
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