mixiユーザー(id:9353210)

2010年03月16日00:08

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<ネタばれ注意>幸せは身近なところに(映画「花のあと」を見て)


 「たそがれ清兵衛」「武士の一分」「山桜」等
最近その原作が映画化されている藤沢周平原作映画の最新作。

 この作品の見所は3つ。
 1つ目は、主人公の女剣士・以登を演じた北川景子の
凛々しさ。殺陣シーンは鮮やかです。「ラブファイト」で
北乃きいが見せたハイキック並みにカッコイイです。
 
 2つ目。市川亀治郎の悪役ぶり。
 
 3つ目。意外性のあるストーリー展開。
 舞台は江戸時代のとある小藩。
 並の武士では到底勝てない程の剣の腕を持つ・女剣士の以登。
彼女はただ一度だけ、孫四郎という武士と竹刀を交え、敗れ去ります。
その時、以登の心の中に、凛とした孫四郎に対する恋心が
目覚めたのでした。
 しかし、時代はは家父長制度が絶対の江戸時代。
 以登には、父が決めた許婚(いいなずけ)がおり、
その恋は適わぬものと分かっていました。加えて一方の
孫四郎にも許婚がいたのです。
 以登の許婚は才助というお調子者風の男。
折り目正しい以登には才助の性格はとても
受け入れられそうにはありませんが、運命を受け入れざるを
得ませんでした。
 孫四郎への恋心を忘れられぬ以登。

 ある日、孫四郎は幕府に対して粗相をした
責任をとって自害して果てます。
 孫四郎の死の真相を探っていくうちに
藩の重鎮・藤井(市川亀治郎)の罠であった事が
発覚。
 孫四郎の仇を討つべく、一人・以登は藤井に
剣を向けるのでした。
 仇を討ったとて、一時気は晴れたとしても
孫四郎が帰ってくるわけではありません。
 寂しさや空しさが後に残るはずだと分かっていても。

 意外性のある展開といったのは、お調子者と
思われていた許婚・才助の存在。
 彼は、以登のために孫四郎の死の真相を
調べ上げ、藤井の不正を見抜きます。
 藩の中で他の者は藤井の権力の前に
何もできないでいるのに、才助だけは
以登のために、真相の究明どころか
助太刀もかってでます。
 剣の腕は大した事は無さそうな才助ですが、
心の中は、不正を許さず、大切な者を絶対に
守ろうという気持ちを持った芯が強い男だったのです。
 
 以登は気づきます。心の平穏と幸せが意外にも
身近にあった事に。

 (終わり)
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