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2010年01月19日22:07

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六歳のタバコの味。(再掲載)

45.9%が「高卒までに喫煙」――20代喫煙者の実態
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1082404&media_id=40

私は「タバコをお吸いになりますか?」と聞かれると決まってこう答えることにしている。
「中学の時にやめました」

では生まれて初めて吸ったのはいつの時であったか?
六歳である。
確か、小学一年生になりたての頃、しこたま飲んだ祖父に無理矢理タバコを吸わされたのであった。
銘柄は忘れもしない、緑色のパッケージが目に残るゴールデンバットで、祖父の愛用の煙管でグッと吸い込めと吸わされた。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%88

そのまま、気管に流さないで、食道から胃袋に全部流し込んだので、鼻からも口からも煙を吐き出さないのを見て、みるみるうちに酔いが覚めて真っ青になった祖父の表情は今でも忘れられない。
しばらくして、ゲップとともに妙に粘っこい煙を吐き出した時は家族みんなが安心してくれたが、祖父は祖母と母にこっぴどく責められていた。

初喫煙はこのように胃袋で味わったので、どんな味だったのかは分からない。ただ、口のなかにイヤな感じの粘っこい苦味がいつまでも残るだけだった。

それで、私はタバコが好きになれなかったのだが、チェーンスモーカーだったオヤジのせいで、ピース中毒になってしまった時期があった。
オヤジはいわゆる五十本入りの缶ピースを一日で二つ空けるくらいの吸いっぷりで、文字通り煙の充満した部屋で団欒をともにしたため、私も隠れてオヤジの持ち分から盗み吸いするようになった。

当時、小学三年生。

オヤジにはソッコーでバレたが、オヤジは何も言わず黙って私の分の缶ピースを机の引き出しに入れてくれた。
でも厳しい祖母の目の前で吸うことは死を意味するので、もっぱら便所(当時はくみ取り式だった)で吸っていたのだが、ある日、消しかけの吸い殻を便所に捨てて、便器から一直線に天井まで糞尿が噴き上がった(くみ取り式ゆえにメタンガスに引火したわけである)のがきっかけで、一時禁煙せざるをえなくなった。

中学二年まで吸い続けて、ぱったりやめられたきっかけは、女の子とケーキの味わいだった。
その頃は女の子との爛れたセックスと、当時市川駅のシャポー内にあった「ドルチェ」という名店のチョコレートケーキを食べるのが何よりの楽しみで、ひたすら溺れまくっただけに、突然の味わいの変化に愕然としてしまった。
女の子のアソコの味が酸っぱく感じられないのである。
同じように、チョコレートケーキもカカオ本来のコクが舌に感じられなくなっていた。
どちらもほんとうに私の栄養だっただけに、原因がタバコの吸いずきにあると知るや、ぱったりやめてしまった。
すると、ケーキも本来の味わいに戻り、女の子が恥ずかしがる際に分泌する体液の酸っぱさも舌の上に復活した。

それで。
現在の私は完全に嫌煙派なのだが、昔ウチに遊びにきていた少年少女の吸い方を見ていて、まだ長いのにもう消して灰皿に捨ててあるのに、タバコをうまそうに吸わねえんだなと窘めて、シケモクをほぐして中身をオヤジの形見のパイプに詰めて実にうまそうに吸ってみせたことがある。
マイルドセブンとセーラムのブレンドだったが、久しぶりのニコチンは悪くなかった。

カッコつけるくらいなら電子タバコでも吸え。
タバコはほんとうに中毒になっている者だけが吸うものである。
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