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2009年08月02日20:13

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映画「蝋人形の館」を観る。

フォト


http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=322250#2



生まれて初めて蝋人形を目にしたのは、東京タワーだった。
そこで蝋人形になったビートルズなどを見たのだが、当時二歳だった私は怖かったのかずっと泣きわめいていたのだそうだ。

我ながら、正しい感情だったと思う。

一点を見つめたまま、凍りついた笑顔で微動だにしない彼らは、心底寒気を覚える何かがあったのだ。

大きくなってから。

ロンドンを訪れた時、いの一番に出向いたのは有名なマダム・タッソーの蝋人形館だった。

http://www.madametussauds.com/

そこでロイヤル・ファミリーなどを目にしたのだが、「恐怖の部屋」で現代の吸血鬼として知られた殺人鬼ジョン・ヘイグと出会った時は、突き抜けんばかりの感動で陶酔感に浸ったものだ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%98%E3%82%A4%E3%82%B0

ヘイグには「吸血鬼の告白」なる犯罪回顧録があり、少年時代に矢野浩三郎先生の訳で読んで非常に感銘を受けたので、本人の蝋人形を前に感激に浸ったわけである。
しかし、現地で入手した原文を読んでみると、矢野先生の訳だと血を飲んで何かを感じるくだりにスッといかない表現があって、それがために現在に至るまで、少しずつ趣味で私なりに訳している。

さて。

映画「蝋人形の館」は「肉の蝋人形」の二度目のリメイクなのだが、私は東京テレビ、即ち12チャンネルでヴィンセント・プライス版と初遭遇している。
他にも、タイトルを失念したが、主人公の目前で女の子を生きながら蝋漬けにしてしまうシーンもなかなかの猟奇ぶりで忘れがたいものがあった。
そういう、古色蒼然としたホラーの“絵”を、現代風に蘇らせたのが、今回、犬神チルドレンと一緒に鑑賞した本作品で、何度観ても唸ってしまうのが、制作のダーク・キャッスルが陥りがちの、失笑ものの仰々しさが出ていなかったことである。
つまり、CGを意識させない、見事なバランス感覚で、一気に見せきったというのは、もはやホラー映画の名作といってもいいと思う。

圧巻なのがすべて蝋まみれになるというラストシーンと、こんなんアリ!?と叫んでしまいたくなるくらいのシャム双生児ネタ。

ちなみにパリス・ヒルトンの演技は彼女らしいビッチぶりでなかなか。笑。

コレは夏休みに是非オススメです。
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