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2009年05月25日22:24

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ジャンク・トリップ、スランプに悩み苦しむ作家のために。(再掲載)

ここんとこ、周囲にスランプに陥った書き手、描き手がそれこそ新型インフルエンザのような勢いで増えてきたので、悩み事の相談に乗っている私までスランプに陥ったような錯覚に襲われる。

“これ以上脳味噌を絞っても何も出ない”

というのは、よく使われる形容だが、私は創作意欲というものは脳味噌から出るものではないということを根気よく説明している。
脳味噌は単なる媒体であり、創作意欲そのものを注ぐ“器”に過ぎないと知りたまえ。
君が人をほんとうに驚かせるようなものをあらわしたいのなら、いよいよ脳味噌なんかに頼ってはダメなんだ・・・

それでは、どこに頼ればいいのか?

自分が自分自身に対してほんとうに驚く部分・・・即ち、未知の部分である。
自分がどれだけ自分自身のことを知っているのかを疑問に思いながら、未知の部分を開拓していけばいいのだ。

簡単なやり方では、バイク、またはチャリで、いつも走るコースから外れてまだ通ったことのない道に入るというのがあって、私が最も愛用している“トビ方”である。
この時目にしたランドスケープが心のなかにひっかかるものがあれば、夢のなかで凄まじいイマジネーションとなって立ち現れるであろう。
それに、何かを運転するということ自体、集中力を要するので、“器”となる脳味噌をメンテナンスするにはもってこいなのだ。

高度なやり方では、デヴィッド・リンチが入れ込んでいるトランセンデンタル・メディテーション(超自然的瞑想)があるが、かつてビートルズが師事したマハリシを開祖とするエキゾチックなものではない。
宗教くさいものは全くなく、ウィリアム・S・バロウズにみられるような、ヤクに走ったあまり、ついに自分の心身だけでトリップすることが可能になるという“ドラッグレス・ドラッガー”こそが、リンチのやっているトランセンデンタル・メディテーションなのだ。

高度と書いたが、実はコツさえ掴めれば誰にでも出来る。
例えば、自分自身に断ち切りがたい嗜好があれば、酒なり煙草なり一時的に遠ざけてみる。
夢のなかでも酒や煙草を求めるようになった頃、現実の世界に起きているあいだでも、口のなかでは酒や煙草の味わいを常に再現することが可能になるはずだ。
それと同じように、過去のもろもろの体験を感覚的に再現しつつ、脳味噌で“濾過”しつつ、蒸留水のような、純度100%のトリップ感を引き出して、そこに思う存分浸る・・・
つまり、自分の意志で脳内麻薬(エンドルフィン)を引き出してトぺることが可能になる。

誰にでもこれ以上はないという“瞬間”の記憶があるはずで、それを連続して自らの内にフラッシュバックさせれば、それが例え二度と思い出したくないような辛い記憶であっても、心身は自己防衛のために記憶が真っ白に飛ぶような何かを出現させてくれるであろう。

作家はそういうところを自分なりにとらえて、脳味噌を通して、誰にでも味わえるものに仕上げるべきだと思っている。

私はここmixiでの日記でごらんのように、時々、わけのわからない夢の記録をつけているが、これもドラッグレス・ドラッガーならではのトビ方であり、どれだけ自分自身が“ネタ”になるか理解出来ると思う。

そもそも言葉とは、あなたが観るわけのわからないものを形作るために生み出されたものだということを、今一度思い起こしてみれば、スランプなどきれいさっぱり霧散するであろう。


参考のために。

デヴィッド・リンチ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%81

マハリシ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%98%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%82%AE%E3%83%BC

ウィリアム・S・バロウズ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%BBS%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%BA


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