先週の土曜日、公民館の打ち合わせから帰ってきた妻が言った。
「ポポーってわかる?」
「なに? ポポ? なんやそれ」
「ポポーよ。果物だって。もらったの。なんか柔らかくて、スプーンですくって食べるんだって。でも種が大きいって」
「知らん。じゃあ食ってみるから、くれ」
「半分こ」
小さなナスビくらいのポポーを、妻が横半分に切ってくれた。スプーンですくって食べてみる。柔らかくて、ほんのり甘い。ねっとりとしていて、チーズかカスタードクリームのような食感である。なかなかうまい。こういう食感は自分の好みである。
「しかし、こんなん見たことないな」
70年以上生きてきても、まだまだ知らない果物があるものだ。
火曜日、合唱団の練習に行くと、アルトのお姉様がヤマボウシのジャムをくれた。頼まれていたブルーレイディスクのリペアをした、そのお返しだろう。
ヤマボウシという名前は聞いたことがあるような、ないような。野々市の国道沿いにそういう名前の店があって、先輩が食べに行くと話していたことがある。だが、ヤマボウシの実を食べた記憶はない。というか、そもそも実ができることすら知らなかった。翌朝、パンにつけて食べてみたら、これもなかなかおいしかった。
ところが、そのジャムをくれた彼女と話していると、今度はポポーの話が出てきた。こちらから話を振ったわけではない。
「えっ、ポポー?」
つい3日前、妻がもらってきて初めて食べたばかりである。それまで70年以上、ポポーなんて名前すら知らなかったのに、知った途端にまたポポーの話が出てきた。こういうこともあるものだ。
調べてみると、ポポーは北米原産の果物で、日本でも栽培できるらしい。ヤマボウシも実を食べることができ、ジャムなどにするそうだ。どちらも、ここ金沢でも育てられそうである。畑にはいろいろ植えてきたが、果樹となると、植えてすぐ収穫というわけにはいかない。
ポポーとヤマボウシ、並べて植えてみようかな。でも、実ができるまで生きていればいいんだが。
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