第九のオケリハの後、合唱指揮の浅井先生からダメ出しがあった。その時、女声二部のソロの部分で、「自分のために歌わないで、お客さんのために歌って」という言い方をされた。
指揮の広上先生もこの部分で注意されていたのだが、自分には最初よく分からなかった。お二人の話を合わせると、どうやらピッチが低く、全体の響きを邪魔している人がいるということらしい。
通常の合唱団なら、指揮者やパートリーダーが具体的に指摘して、「そこは歌わないで」と言うことがある。自分も過去に言われたことがある。
今回はかなり婉曲な表現だったが、正直、もっとストレートに「そこは歌わないで」と言わなければ伝わらないのではないかと思った。というより、本人たちには「自分のことを言われている」という意識自体がないのだろう。だからこそ、地元の指導者がきちんと伝えなければいけない。修正ではなく、「歌うな」と。
ここまで書いて、ふと自分はどうだったのかな、と考えた。自分は最後列のセンター、テナーとの境にいたのだが、前にいた東京から来た助っ人テナーが何回も耳を塞いでいた。
その時は「そうか、自分の声が耳障りだったのか」と思った。だが、逆に「耳を潰してやる」と力んでしまった。自分もまた、「歌わない」という選択を考えるべきなのかもしれない。
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