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2025年10月14日10:23

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ヤタガラスの娘

【備忘録】『バチカン株式会社』

気になる書籍とそのレビュー
イタリア司法当局は9月21日までに、ローマ教皇庁(バチカン)の活動資金を管理運用する「宗教事業協会」(通称バチカン銀行)が、巨額の資金洗浄を行っていた疑いがあるとして、ゴッティテデスキ頭取らに対する本格的な捜査に乗り出しました。
この衝撃的なニュースは世界中のメディアによって報じられました。

世界各地に総計10億人超の信者を抱えるカトリック教会の(寄付献金を含む)巨額の資金にかかわる問題だけに、AP、AFP、共同、時事など世界の通信社に始まり、BBC、CNN、New York Times、Independentなど英米の大手メディアがトップ記事として報じ、翌22日には日本でも朝日新聞や読売新聞、産經新聞などがこの事件についてとり上げています。

バチカン銀行には、昨年11月にも、別口の資金移動について資金洗浄の疑いがかけられており、イタリア司法当局が捜査を進めていたところでした。
司法当局は今回、およそ1年におよぶこれまでの捜査結果を踏まえ、資金洗浄の対象となった可能性が高い約26億円を押収するという�犲体蝋垰鉢瓩暴个燭錣韻任后�
じつは、こうした「司法当局対バチカン」の緊迫した構図をつくり出すきっかけとなったのが、昨年5月にイタリアで刊行された本書『バチカン株式会社(原題、Vaticano S.p.A)』なのです。

イタリア国内でいま最も有名なジャーナリストの一人であるジャンルイージ・ヌッツィがこの本を書いたのは、教皇庁のとある要人から、いまだかつて世に出たことのない膨大な機密文書を託されたからでした。
教皇庁の要人とは、レナート・ダルドッツィ師(1922〜2003)です。
バチカンの行政機関である国務省の顧問として、20年以上にわたって教皇庁に仕えたダルドッツィ師は、1980年代以降、バチカン銀行を中心とする不正金融操作の実態を目の当たりにしてきました。

そして、世を去るまさにその間際、
ダルドッツィ師はみずから収集した4,000点以上もの内部資料をスイス南部の田舎町の農家に隠し、右派新聞の敏腕記者として名を馳せていたヌッツィ記者だけに、その隠し場所を伝えたのです。
すべての人々に、どんなことが起きたのか、真実を知ってもらうためこれらの文章を公表してほしい、という遺言とともに。
ヌッツィはこのダルドッツィの機密資料を命がけで手に入れ、1年以上かけて緻密な資料分析と追加取材をおこない、昨年5月にその成果を発表しました。
その日本語訳が本書です。
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