この理学療法士だけではありません。
弁護士や医師。
Yahoo 知恵袋には、「弁護士」や「医師」が溢れています。
詐称していない人が多いですが、何というか、自覚がないだけ、詐称の場合よりもたちが悪いとも言えます。
両方とも、独特の面白さがあります。しかし、なるのは非常に大変です。学資、時間、若さが揃っていないとほぼほぼ不可能ですから、ネット上でなる人がいるのでしょう。
本物ではない「弁護士」に関していうと、ざっと次のような問題があります。
1 法的知識不足。
2 法の規定があっても、実務的に成立困難なものを理解していない。
いい加減な手術をして患者を死なせた医師を未必の故意による殺人で告訴するのは非常に難しいといいます。
3 個々の事情により違って来るものの理解が不十分である。
後述します。
4 法以外の社会的な要因がポイントとなるものの洞察が不足している。
典型が、裁判費用が掛かるから相手が訴訟をしないことを見越す、敷金を返却しないという悪徳大家です。
5 判例の流れを知らない。
たとえば女子高生とホテルに行った人は、以前は検挙されました。「真剣な恋愛だった」と主張して裁判で善戦した人が出てきてから、買春でない限り検挙されなくなりました。
この前、面白かったのは、同級生の弁護士(ホンモノ)の話です。
「小学生のころ、ハガキを出せば、月の土地が漏れなく当たるという少年漫画雑誌の企画に乗ったら、『おめでとうございます』と、月の写真が送られてきた」と言ったので、
「詐欺じゃないか」と言ったら、
「心裡留保に当たる。詐欺ではない」とのことでした。
つまり、「あり得ない」ということがお互いに分かっているから、詐欺ではないということでしょう。確かに、神社の「合格祈願」の効き目がなくても、詐欺で検挙されたとは、聞いたことがありません。
そこから、考えが膨らんでいきます。
たとえば、神社が、「特別の超能力がある、一千万出せば必ず合格する秘法がある」と言った場合や、先の月の土地の場合でも、「NASAに特別のコネがある。一坪百万円だ」と言った場合は、情況が違ってきます。
つまり、専門家は、
起こっている事象に知識があるのはもちろん、その、隣接部分に広がっていく果てしない流れの一断面として、特定の事象をとらえる力がある人でしょう。
医師も同じだと思います。
私の稼業も同じです。文法の説明に説得力がある人は、学校文法から排除された諸説や、間違った考え方の知識が豊富だからです。
たとえば、英語でいうと、文法の解説がうまい人は、
Some people identify success ( )having a lot of money.
という文のカッコにofを入れてしまい、「何で間違っているのですか。」と食い下がられたといった類の経験を豊富に持っている人です。
(正解はwithです)
学術論文も、アイデアの十分の一しか、論文になりません。
しかも、資料の中から自分に都合がいいところを探そうとすると、資料の本当の価値を取り逃がします。何かを探すという姿勢ではいけません。
(良くしたもので、だからこそ、野心家を「そのジャンルが本当に好きな人」が、しばしば打ち負かします。)
…最初は、フェイクの時代について書こうと思いました。
しかし、書いているうちに、解答者がホンモノの専門家であったとしても、
ダイジェストやマニュアルという形それ自体に問題があると気付きました。
この問題の背景には、
専門家の泥臭い努力が軽んじられる風潮があります。
理学療法士を名乗るアカウントのSNS発信情報に注意 日本理学療法士協会が注意喚起
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=5790415
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