おおげさに聞こえるかもしれないが、コクトーの「恐るべき子供たち」、ゴールディングの「蠅の王」、そして楳図かずお先生の名作「漂流教室」に続く、子供たちが主役の超問題作である。
初めて読んだ時、かわいい絵柄とは全然違うリアリティーな展開にショックを受けた。
あなたが新任教師で、自分の受け持つ小学校のクラスで、頭のいい子供が画策して、ひとりの少女を教祖にして新興宗教が始まったとしたら、どういうリアクションをするだろうか?
しかも自分自身も唯一のオトナとして画策に参加してしまっているとしたら?
この世界は俺達子供の目から見ても、おもしろくていい事もあるけど、辛かったり苦しかったり悪い事もそれ以上にあふれていて、学校から帰ってTVをつけてもネットを見ても悪いニュースが無い日はないし・・・
「神も仏もない」と思いたくなるのが「普通」かもしれない
けどそんなしょうもない世界でも、たとえ牛乳がおいしくなるとかきれいな蛍の光が一瞬見られるとか、そのくらいのささいな事からでもほんの少しずつでもこの世界を明るく楽しい方へ変えてゆけるなら、その長所をみんなのために使ってほしいんだ
俺はその手伝いがしたい
頭のいい子供、伊勢崎が、ひとりの少女、森ユリカを教祖としてくどく台詞だ。
マジで言っているのか、ゲームとして言ってるのかは不明だが、一読して、カルト宗教は決して思いつきでは生まれないという、一種の肌寒さを覚えるであろう。
まだ一巻が出たばかりなので、この先どうなっていくのかはまだまだ分からないが、学級崩壊などという文字では済まされない破滅の予感がして、戦慄してしまう。
かわいらしい絵柄だけに、読み進めるのがこんなにドキドキするのは、なかなかスリリングだ。
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