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2010年12月10日02:41

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祖父が愛した映画「白夫人の妖恋」。



http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=86083

夏あたりから円谷英二の作品を見返しているのだが、私が怪獣映画の世代なら、オヤジは戦争映画、そして祖父は時代劇映画の世代だった。
「日本誕生」、「士魂魔道・大竜巻」などはありがたいことにDVD化されていて高画質で見ることが出来るのだが、祖父が無理矢理16ミリにコピーしてきた「白夫人の妖恋」はDVD化されておらず、それがために私の頭のなかではノイズが入りまくりのぼやけた映像のままである。

それが、ようつべの映像でいっぺんにクリアになってしまった。

ところどころの記憶が“修正”されたような心持ちで、激しく感動した私は、あらためて祖父がなにゆえにこの映画を愛したのかを思い出した。

祖父は幼い頃から狐や蛇などが化けた女性を嫁に迎えることを夢見ており、その夢のために数多くの生身の女性、少年で練習してきたとうそぶいていたことがあり、私は子供心に何と淫蕩なじいさんだと呆れたものだが、その度し難いロマンティシズムを思えば、この作品をコピーしてくるほど惚れ込んだのも頷けるのである。

私も四十路に入って、祖父をよく知る檀家たちからはますます“生き写し”だと言われて苦笑いしてしまうのだが、私自身のロマンティシズムを思うとほんとうに祖父のイミテーションになったような心持がして胸が痛む。

でも、自分の心に真っ正直なオスはみなこうなのだと思えば、そもそもドラマは生まれないのだし、当然この映画も作られなかったであろう。

そういうことなのだ。

それにしても。

この作品でも洪水シーンにおける円谷マジックはさすがである。全く古さを感じさせない。最近の日本映画はCGに頼りっきりで、臨場感もクソもないのだが、特撮の血の通った映像の素晴らしさをぜひみなさんも味わって欲しい。
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