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2008年05月19日00:19

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犬万(いぬまん)のこと。

私のお寺関係の親友である、禅僧の万太郎と話してて、私たちの共通の趣味のひとつである、「近所の犬を手なずけて、勝手に名前をつけてかわいがる」という話から、「いかにして犬を籠絡させるか」という話になり、そして「犬万」の話になった。

犬万は、白土三平のマンガを読んだことのある方なら、その名前を耳にしたことはあろう。
ミミズを大量に腐らせて、その強烈な匂いで犬を興奮状態にさせるというものだ。


http://homepage1.nifty.com/kumori-hibi/sirato-s2/hayate.html

http://www.sla2006.net/kk002.html

上記のサイトのように、実際に作った人がいるように、私も小学生の頃に作ってみたことがある。
素焼きのかめの中に、梨畑の柔らかい土壌の中から採集してきた大量のミミズを土のついたまま入れて、スリコギでもって押しつぶし、天日で腐らせる・・・

それをファンシーなハンケチ(母のもので、勝手に使ったので、後でボコられた)に染み込ませて、近所のボクサーの犬に門扉ごしにひらひらとやってみせたら、門扉を破壊しかねない勢いで、突進された。
しかし、テリアの小型犬には無視されたので、闘犬の血が入っているものにしか効かないのかなと。
それで、全ての犬に効くように、色々改良を試みた。
ゴカイやムカデを混ぜたり、蛇の内臓も加えたり・・・

その結果。

私は地上最強の悪臭というものを知ったのだが、同時に、凶悪な悪臭ほど犬には「美味しい」のだという事実も知った。

「ほお。興味深いな。ウチのガキの夏休みの自由研究にやらせてみっかな」と万太郎。
「やめとけよ、イジメられんだろ、キョービ・・・昔みてえにウンコウンコ言って喜ぶのは今じゃ絶滅寸前だって話だからな」と私。
「悲しいなァ・・・ウンコが好きじゃないガキなんて・・・ろくな大人にならねえぜ?ウチはそんなことのねえように、『トイレット博士』から読ませてるぜ」

それ以前に。
子供の頃から犬と触れ合う子が近所だけでも激減していることの方が気になる。
生き物と触れ合うということは、当然、生き物の排泄物と直面するということで、そこから非衛生的だと敬遠する若い親たちが増えているからなのだそうだが、身体だけじゃなく、心までも潔癖症になってしまったら、生き物としての魅力がなくなってしまうのは火を見るより明らかだ。

大体、映画「パフューム」のグルヌイユはパリの悪臭の中で生まれた。それで、あれだけの神々しさを見せたわけだから、やはり一度は悪臭と悪臭の素にまみれるべきなのだ。

そうして初めて、あなたは犬がなにゆえに興奮状態になるのかを身をもって知ることになるだろう。
そして、生命のことわりも。

ちなみに。
万太郎は、いつも犬をおびき寄せるのに、一ヶ月はき通したパンツと靴下を使っているのだそうだが、中には嬉しさのあまり(?)おしっこを漏らしながら、しっぽをブンブン振り回して転げ回るのがいるとのこと。

悪臭はエンターテイメントにつながる刺激なのかな、やっぱり。笑。

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