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2026年01月09日15:33

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松原照子の「世見」(転載)

本日の世見  2026年1月09日(金曜日)

『十日戎』
2026年1月09日(金曜日)

関西で1月を代表するお祭りが「十日戎(とおかえびす、えべっさん)」です。
七福神の一柱、恵比寿様を祀る神社で8日間かけて行われ、9日の今日は「宵戎(よいえびす)」です。
明日の10日は「本戎(ほんえびす)」、11日は「残り福」と言います。

兵庫県の西宮神社では、午前6時に表門が開くと、参拝者が一斉に走り参りをして、1番から3番目に本殿に到達した人を「福男」「福女」として祝います。
毎年ニュースで取り上げられますので、ご存じの方も多いでしょう。
七福神の中で、この恵比寿様一神だけが、日本の神様です。
もともとは「漁の神様」でしたが、商売繁盛の神様として祀られるようになりました。

ほらほら聞こえてきませんか? 
「商売繁盛で笹持ってこい」の掛声が。
関西人は「えべっさん」と言ってとても身近な神様です。
雪の降る中でも縁日が出ているので、毎年この日が楽しみでした。
「見世物小屋」というのもあって、呼び込む人のテンポの良さに、両親は私を連れて小屋の中へ。
中には、笑いが止まらない小屋もありました。
表の看板に「おおいたち」と書いてあったものだから、父は大きな期待をしていたのかもしれません。
小屋の中に入ると、どこを探してもおおいたちは見当たらず、ただ、赤い血のようなものがついた大きな板が置いてあるだけでした。
そうです。「大板血」だったのです(笑)。

その「おおいたち」の横に、「牛男」と書かれた札を首からかけていた“おじちゃま”がいました。
手を私たちに見せます。
そのおじちゃまの手は指が引っ付いていました。
牛の足は見たことがなかったのですが、とてもかわいそうでした。
父は、その人の膝元にそっとお金を置きました。
忘れることはできません。
私は、今でもそのおじちゃまを思い出します。
日本にも、見世物小屋で見世物にされている人がいた時代がありました。

「十日戎」の思い出は、両親との思い出です。
着物を着て手袋をはめた私の手を、迷子にならないように握ってくれていた育ての親の二人に、今日は「ありがとう」を言います。
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