【コラム】 『ランボー 最後の戦場』公開ランボーの半生を総おさらい!
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=497939&media_id=29
映画「ランボー」の原作は、デイヴィッド・マレルの「FIRST BLOOD」。
ハヤカワ文庫から「一人だけの軍隊」というタイトルで発行されたのが、1982年。
ちょうど、映画「ランボー」が公開された年である。
当時、私は13歳だった。
映画雑誌「ロードショー」の匂う印刷(分かる人は分かる)で、スタローンが演じるランボーを見て、原作を読んでから観に行こうと、市川の本屋で平積みになっていたのを買って読んだものだ。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=24778#1
ハッキリ言って、私は原作の方が好きである。
スタローンは嫌いではないが(彼なりに哀愁感を演じているのが好感を持てるし)、何といっても、デイヴィッド・マレルの心理描写は映画とは全く違った分野で迫力があるし、その分野・・・小説というジャンルで人生を出発させた私にとっては、原作に傾倒するのは当然のことだ。
特に、以下のシーン。
ひどいハンバーガーだ。たっぷり玉ねぎをいれてくれるように頼んだのに、中にはいっていたのはくしゃくしゃに潰れた玉ねぎがひときれだけだった。トマトの薄切りはまったく薄く、色が黄色く変わっている。パンには脂がしみこんでいて、肉の中には豚の軟骨がいっぱいつまっている。いやいや噛みしめながら、かれはコークの入った紙コップのプラスチックの蓋を開け、口の中を洗って食物を流しこんだ。すべては甘ったるいゴロゴロした塊となって喉を通っていった。
かれはよろめきながら森を抜けた。あてもなくぐるぐるまわっているだけだろう。そして、最後には窮地に追いこまれるのだ。もう膝はガクガクしている。まっすぐにも歩けない。何度も木にぶつかった。奇妙な光景が頭に浮かんできた。かれはいま自分の事務室にいるのだ。靴下を脱いだ足をデスクにのせ、顔を下にむけて熱いスープを飲んでいる。トマト・スープ。いや、ベーコン入りの豆スープだ。〈水で薄めないこと〉と、ラベルに書いてある、コッテリした味の値段の高い種類のスープだ。
以上、ハヤカワ文庫、沢川進訳より引用。
上は、ランボー、下は彼を追う警察署長ティーズルだ。
二人とも、「永久に」もっとましなハンバーガー、値段の高い種類のスープを口にすることがなくなったことを考えると、実に胸に迫ってくるものがある。
デイヴィッド・マレルは、ほんとうに、このへんの描写が傑出している。
味覚も含めた、すべての感覚を「総動員」させて、極限状態のヒリヒリした心理をこんなにも「追体験」させてくれる・・・
小説の「威力」をこの作品で感じるために、
必読!!
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