犬神図書館での最後の夜、紅蜘蛛お嬢様が最後に選んだ本。
井上洋介先生の「サドの卵」である。
井上洋介先生といえば、皆さんご存知、「くまの子ウーフ」のあの独特のイラストを描くイラストレーターだ。
以下に詳しいサイトを引用するので、ご参照あれ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E6%B4%8B%E4%BB%8B
http://www.cna.ne.jp/~kuroneko/newpage142.html
「サドの卵」は私の持ってる本の中でも、レア中のレアに位置する本のようだが、実はお世話になった教授から頂いたものである。何でも、この本の内容が、私のキャラそっくりなのだそうだ。だからあげるよと。
あれから十数年経って、まだ五回くらいしか読み返してないが、今回六回目の読み返しで新たに気づいたことがある。
内容の雰囲気が、私の大好きな作家のロラン・トポルに似ているのだ。ロラン・トポルといえば、知る人ぞ知るマルチ・アーティストで、我が国では創元推理文庫から「カフェ・パニック」というブラックな法螺話の短編集が出てるし、ヴェルナー・ヘルツォーク監督の映画「ノスフェラトゥ」にて、けたたましい怪鳥のような笑い声をあげてレンフィールド役を怪演していたから、割と知られている方ではあると思う。
「温かいブラックユーモア」。
井上洋介先生も、ロラン・トポルも、私から見たらこういう形容で表現するところか。
そして、私は実は、三歳以前に井上洋介先生の絵物語を読んだ記憶があるのだ。
確か、ハンスという青年が主人公の話だったと記憶している。内容は忘れてしまったが、ものすごくシニカルな雰囲気であったことは確かで、幼心に、キビキビと生きなければ損をすると思い知ったことはよく覚えている。
従って、教授は多分、私の人間性に、井上洋介先生の影響を敏感に感じ取って、「サドの卵」を下さったのだと思う。
そして、お嬢様も、「サドの卵」を拾い読みして、この本を通して、いつでも私に会えると喜んでいた。
ログインしてコメントを確認・投稿する