発言小町(読売新聞)に「マンションの管理組合から電話が来て困る」というトピが立った。要約すると、共稼ぎで昼間は不在なのに固定電話に何度も連絡が入る。つながらないので仕方なく携帯番号を教えたら、今度は仕事中にかかってくる。迷惑だ、という内容である。案の定というべきか、批判的なレスがほとんどだった。本人の追加コメントもなく、このままフェードアウトするのかもしれない。
それを読んで二つのことを思い出した。
一つは自分のことだ。町会長をしていた時、金沢マラソンが始まった。ちょうど町内の端をコースが通るので、「旗振りをしてほしい」と市役所から連絡があったらしい。しかし電話は昼間。当然こちらは仕事で不在である。留守電もなく、メモも残っていない。結局、公民館に問い合わせが来た。
「町会長さんに電話してもつながらないんですが」
「お仕事をされているから、昼間は難しいかもしれません」
それを聞いて言った。「町会長って、みんなリタイアして家にいる人がやっていると思ってるんですかね」後日、必要な道具は家の前に置かれていた。
もう一つは友人の話である。その友人は特殊な資格を持っていて、ある会社の部長から電話で問い合わせを受けた。資格の内容について「こういう場合はどう対処すればいいのか」と聞いてくる。だが、それは友人の仕事とは直接関係のない内容だった。最初は丁寧に教えていたらしい。しかし何度も続いたので、友人がこう言った。
「仕事中にかけてこられても困るので、夜にでもお願いできますか」
「夜は自分の勤務時間外なので」
なんやそれ、である。
友人と、「あの会社って、そういう感じなんだよな」と話した。以来、その会社名を聞くたびに、心の中で「ああ、あの会社か」と思ってしまう。
昼間に電話をかけること自体が悪いわけではない。ただ、相手にも仕事や生活がある、という想像力が薄いと、こういう違和感になるのだろう。今でも世の中には、「平日昼なら誰か家にいるはず」という感覚が、まだかなり残っているのかな。
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