オペラは苦手である。
本棚には『カルメン』(2冊)、『トゥーランドット』、『椿姫』、『ラ・ボエーム』といった分厚い楽譜が並んでいる。他にも、ほとんど知られていない『プトゥリ・サードン』や『オペラ百万石』、さらにはオペラ合唱だけの楽譜もある。しかし、これらの楽譜を眺めても、正直なところ苦痛しか覚えていない。
理由ははっきりしている。演劇の素養がない。演じる、ということができないのだ。歌いながら何らかの演技をするなど、自分には到底無理である。不器用なのだ。
オペラは総合芸術だから面白い――らしい。師匠はオペラ歌手で、自分のレッスンにもよくアリアを持ってくる。こちらはドイツ・リートをちまちまと歌っていたいのに、「アリアを朗々と歌え」と言われる。
正直、苦痛である。だが、これで自分がうまくなるのなら、と苦い薬を飲むつもりで練習している。
昨年から金沢で「オペラの学校」という講座が立ち上がり、師匠も副校長として指導にあたられた。その成果発表が3月の『コシ・ファン・トゥッテ』だ。仲間が全幕で出演するので応援したい。
しかし、あいにく娘が別府に3カ月のヘルプで赴任しており、その期限がちょうど来る。引っ越しのタイミングと重なってしまい、日程的にはなかなか厳しい。
とはいえ、師匠も出演される。なんとかして行くかな。
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