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2021年07月05日18:15

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見えない太陽(L'adieu a la nuit)

 「野性の葦」などで知られるフランスの名匠アンドレ・テシネ監督が、カトリーヌ・ドヌーブを主演に迎えた社会派ドラマ。フランス南部で牧場を営むミュリエルのもとに、孫息子アレックスが久々に訪ねてくる。ミュリエルは、カナダへ移住するというアレックスの様子がどこかおかしいことに気づく。実はアレックスは数カ月前にイスラム教に入信しており、シリアの過激派イスラム組織とつながっていた。愛する孫がテロリストを目指していることを知ったミュリエルは、ある行動に出る。(映画.comより)







<2019年10月15日 録画鑑賞>

 主演はカトリーヌ・ドヌーヴなんだけど、とても重いお話だった。そこそこ裕福な(貧乏ではない)おうちの男の子がISに染まってしまう。本人はその思想を固く信じているだろうけれど、傍から見ればつじつまの合わないことばかり。祖母であるドヌーヴが、嫌われないよう、相手を怒らせないよう、理解ある祖母に見えるよう、細心の注意を払いながら接する姿がわかりすぎて辛かった。わかったようなツラで、渡航する金すらないくせに、いっぱしの態度をとる孫息子に腹が立つし、彼に入れ知恵する彼女の「正しい教えを信じてない(理解していない)人からお金を盗んでも問題ないのよ。私たちは正しいことをしているのだから」なんて言うわけのわからない理屈に開いた口が塞がらなかった。なに、それ。結局彼らを導いた”恩師”だって、自分の渡航費用も用意するよう彼らに命令するし、大人のくせに自分の面倒をみるだけのお金すら稼げない奴に、どうして心酔するのかが理解できなかった。要するに育ちが裕福なのね。「働かざる者、食うべからず」という言葉も知らないのかもね。

 若い頃は、とかく物事を人より理解していると思いがち。自分は、他の人たちと違ってわかっていると。それは、多分自分もそうだったし、そこは理解できる。でも、行動するには元手がいる。自分が必要と思う分は自分で工面しないと。盗みは犯罪。そこがわからなければ、人に説教する資格はない。

 しかし、周りの人間がどんなに必死になっても、一度信じて確信してしまうと、もう戻らない。悪循環するだけ。つらいですね。祖母だって、今まで家族を愛し、一生懸命働いてきた人生。なんでこんな目に遭わなきゃならないんだろうね。本当に辛かった。こんなに祖母の側に立ってしまう”歳を取ってしまった自分”にもショック。ごめんなさい、これは関係なかったですね(笑)。私にも中学生の息子がいます。今はまだ子供なので素直なものですが、裕福なおうちの子だけが染まるわけではない。あるいは明日は我が身かもしれないと考えると、寒気がしたのでした。


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