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2018年10月20日16:10

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パルプマガジンの知られざる作家、絵師たち。(再録)

フォト


私の趣味のひとつである、パルプマガジンの蒐集はそれなりのものになってきているが、二度の大戦を過ごしたなかで、怪奇、幻想、SFの想像力はまだまだ我が国ではそのすべてが明らかになっていない。
平井呈一翁を始めとして、数多くの訳者たちが紹介してきたのは、あくまでも彼らの好みであって、その審美眼から漏れた、知られざる傑作がたくさん埋もれている。

確かに、本国のアンソロジストですら取り上げない作品の多くは、昆虫の巨大化に執念を燃やすマッドサイエンティストとか、とるにたらない内容ばかりではあるが、戦時中、アメリカの潜水艦を助ける人魚の話とか、発想が飛び抜けているものもあるのだ。

私はそういう、二流、三流のマイナーな作家、絵師を愛する。ラヴクラフト、マッケンも熱っぽく祭り上げられる前は、正真正銘のマイナー作家であった。多くに受け入れられずとも、誰かが好んでくれれば書いたかいがあるという作品には、一種の青い鬼火のような妖しさが灯っている。

作家ですら知られていないのだから、その挿絵を担当する絵師もまた絵柄だけが先行していて、その名を知る者はほとんどいない。

例えば、ブラックウッドの有名な「ウェンディゴ」の挿絵。

フォト


あちこちで見かける機会があるのだが、名前が出ているのを見たことは一度もない。
描いたのは、マット・フォックスという人で、アメリカではそれなりに知られたイラストレーターだ。

http://urx3.nu/MJfH

ウィキもある。

で、私はこれまた趣味でぽつぽつ翻訳しているのだが、mixiに出しているのは、我が国でも知られた作家に限っているので、未発表ものは多分、私の死後、誰かがまとめてくれるであろう。
伝説的なパルプマガジンである「ウィアード・テイルズ」で最も人気があったのは、シーベリー・クインで、心霊探偵ジュール・ド・グランダンものは、ヴァージル・フィンレイ(一番上にあげた表紙を描いた人である)の絵とともにたいへんな評判だったのだけれども、現在で知っている人は私のようなマニアだけに過ぎない。
だからといって、M・R・ジェイムズのようにレ・ファニュを発掘しようと張り切っているわけではなく、あくまでも、私の好みでこれはというものを取り上げているだけだから、私の目から流されたマッド・サイエンティストものも面白い!!と絶賛する人も出てくるだろう。

マイナーとはそういうものだと私は思っている。
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