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2018年08月06日19:34

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強制としての読書感想文は、下らない。

問題点を上げます。

1 聖典批判ができない。
聖典批判とは、ひところ流行った文芸批評用語です。
要するに、本文を「くだらない」「限界がある」などと批判することです。
今はわかりませんが、聖典批判をすると、教師にマークされました。

だから、私の国語の内申点は、10段階の5です。
高校の内申評価の比率が低く、幸いに数学や英語が出来たから受かったようなものです。
ですから、周りの大人たちは、医師や建築士や農事試験場の技官など理系の職に進むとばかり思っていたようです。国語は当時から非常に出来たと思いますが、通知表上の成績は、悲惨でした。

これでも、今は、国文学系の研究員。予備校で現代文を教えています。
完全に先生の不明のせいです。胸を張って言えます。

2 中学生の成長は跛行的です。
おとなより優れているところと、小学生にも劣るところが混在しています。
院生のころ、遊んでそうな女子高生を教えましたが、話を聞くと、彼女の方が恋愛に関しては数段上で笑ってしまいました。そのころ、女性に振られたのは、彼女のアドバイスを聞かなかったせいです。
早い話が、SFファンタジーに関しては、大人のマニアに比肩する人もいます。
レイ=ブラットベリは、早い人は中学生で読みます。ということは、おためごかしの無難なだけのファンタジーを与えても、彼の邪魔になるだけです。

3 大人の世界の投影。
『ごんきつね』も。『赤い蝋燭と人魚』も。
早い話が、『ごんきつね』が好きなのは、日本人(の大人)だからです。
子どもには、大人の世界の超克をこそ、期待したいです。

4 読書嫌いになる。

5 嘘つきになる。

いいことは、何一つもありませんね。

そういえば、あの小保方さんの母校、東邦大東邦の読書感想文のリストは、
シリトーの『長距離走者の孤独』など、若者に向いているが、おためごかしではない、良いものをリストアップしていました。
いい先生がいるのでしょう。

参考までに、最後に、高校生用ですが、私の趣味で作ったリストを付けておきます。

感想のつもりがほとんどあらすじ… 夏休みの読書感想文あるある
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=134&from=diary&id=5231392


一部抜粋です



(4)自称、世界一センスがいい、日本の近代中短編小説リスト

内田百�痢慳重咫戞悒汽薀機璽討糧廖戞愀錙戞愽拭戞\涕�信夫『死者の書』 志賀直哉『焚火』『真鶴』 井伏鱒二『女人来訪』『夜更けと梅の花』 稲垣足穂『美しき穉き婦人に始まる』『彌勒』『彼等』 尾崎翠『第七官界彷徨』 梶井基次郎『蒼穹』『桜の木の下には』『闇の絵巻』 椿實『メーゾン・ベルビウ地帯』『死と少女』
リストを作ってみると、梶井基次郎や井伏鱒二の小説で、名作とされているものはつまらないことがわかります。志賀直哉の『真鶴』が、教科書に採られているくらいでしょうか。これでは、読書嫌いになるのも当然のような気がします(笑)
稲垣足穂は、中期の小説が最も美しいです。紀要論文を書いたことがありますが、その後研究する人があまり出ていないようです。三島由紀夫は、男で最も才能がある作家は、稲垣足穂であり、女では、岡本かの子であるとしています。さすがです。その三島由紀夫の作品をリストにとるとしたら『花ざかりの森』でしょうが、考えがあって、とりませんでした。
椿實は東大の学生であった短期間だけ創作活動をし、あとは高校の先生として一生を過ごした(退職時には、都立深川商業の校長)人ですが、天才です。作品は、痛いほど美しいです。

(5) 現代世界文学の素晴らしい小説

特選
ロレンス=ダレル
『ジェスティーヌ』『バルタザール』『マントオリーブ』『クレア』
四部作〈アレキサンドリア四重奏〉。全編が詩といっていい素晴らしい小説。

推薦
イギリス   マードック『鐘』『魅惑者から逃れて』『網の中』 シリト―『長距離走者の孤独』 チャールズ=モーガン『泉』 ジョイス『ユリシーズ』『フィネガンズウェイク』
フランス   デュラス『モデラート・カンタービレ』『愛人』『ヒロシマわが愛』 アンドレ=ピエール=ド=マンディアルグ『海の百合』『大理石』 ピエール=ガスカール『魅惑』 ル=クレジオ『大洪水』『向こう側への旅』 ソレルス『挑戦』『公園』 クロード=モーリアック『忘却』 グラック『シルトの岸辺』 モディアノ『暗いブティック通り』
ドイツ   カフカ『城』『巣穴』 グラス『ヒラメ』
イタリア  パヴェーゼ『丘の上の悪魔』『美しい夏』『丘の上の別荘』『ヌーディズム』 
アメリカ  フォークナー『響きと怒り』 バース『酔いどれ草の仲買人』 サリンジャー『ナインストーリーズ』 ミラー『南回帰線』 カポーティ『遠い声遠い部屋』『冷血』
ラテンアメリカ  ボルヘス『伝奇集』 ドノソ『夜のみだらな鳥』 コルターサル『石蹴り遊び』 マルケス『百年の孤独』 

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