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2016年05月20日20:04

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今月のセインティア翔ネタバレ

☆カティアとエルダは地上における神々の住まいに…。
「月の女神」と「戦の女神」、もう一つの姉妹の因縁が新たな戦いの火種をもたらす…。

stage34☆月の神殿

カティアとエルダは目前の建物に目を見張った。
「バカな…。月の神殿…だと!?」
「もし本当にそうならば、あの神殿にいるのは…、オリンポス十二神の一人、月の女神アルテミス様!」
「アルテミス…!?一体…どういうことなんだ!?」
「落ち着け、エルダ。我々をここに導いたのはあのフクロウだ。神話の時代よりアテナ様はしばしばフクロウを身近に置いていたと聞く。あのフクロウは恐らくアテナ様の使いで、スターヒルに封印されていたのではないか。そしてあそこを訪れたわたしたちに、以下のアテナ様に必要な力がこの地にあることを導き教えてくれたのだろう」
「…カティア。そんなにありがたい話か…?あたしはお前と違ってサガの言葉など信じちゃいないが、スターヒルには望みをかけていた。それがあの声につられてしまったせいで、こんなところに飛ばされたんだぞ。戻る方法すら分からん“神の領域”にな!」
「分かっている…。それにアルテミス様は極めて潔癖で厳格な女神だ。他の神に仕えるわたしたちが突然あの神殿に足を踏み入れて、怒りを買えば…命はない」
「ハ…面白い!まあ来ちまったからには…なんとしてでもアルテミスの協力をもぎ取って帰るぞ!」
「ああ!」
二人は神殿に向かった。門の上には射手が勢ぞろいしている。
「見張りがいるな」
「ああ」
「侵入者発見、侵入者発見」
「ここはアルテミス様の聖なる神殿。不純物は排除する」
二人に矢が飛んだ。その矢を、エルダとカティアは炎と氷で防いだ。
「炎と氷で、全て弾いた?」
「…抵抗するか。侵入者め」
「ハッ…いきなり撃ってきやがった!可愛げのないウサギどもだな!」
「挑発するな、エルダ…」
「排除する、排除する」
次の矢がつがえられる。
「お待ちを!突然の訪問、失礼する!わたしたちは地上を預かるアテナ様の侍女、聖闘少女(セインティア)!敵意はない!どうか通行の許可を…!」
「聞かぬ。死ね」
「…フ。ウサロボには言葉が通じないか」
拳を構えたエルダの腕をカティアがつかむ。
「やめろ、エルダ!攻撃したらアルテミス様の怒りを買う…。ぜったいに手を出すな!」
「…チッ。分かってる!ちょっと脅してやろうとしただけだ!」
「死ね!」
二人に再び矢が放たれる。
「チッ」
「仕方ないな。押し通るぞ!」
二人は一気に門の中に駆け込んだ。
「むっ」
『なんだ…?門の向こうから…』
一本の矢がまっすぐに飛んでくる。
「!」
『なんだ!?今の矢は…。さっきのウサロボとは全然違う!』
『相当の手練れ!』
第二矢、第三矢が次々に飛んでくる。
「くっ!」
二人は矢を砕いた。
「とまれっ!」
門を抜けたところで声がかけられる。
「ボクの矢をみきったうえにくだくなんて…、やるじゃないか!」
そこにいたのは矢をつがえた子供だった。
「!」
「子供…!?」
「アテナの聖闘少女(セインティア)なんてよわちいってきいたから…、いじめてやろうとおもったんだけど、ちょっとだけみなおしたよ!」
「あ?なんだと、このガキ」
「…きみは?」
「おいっ!うごくなって言っただろ!」
子供が二人を矢で狙う。
「んなこと言ったって隙だらけだぞ、お前?」
子供の背後に回ったエルダが首根っこをつまみあげた。
「ひっ…。う…うわーっ!ボクにさわるなっ!きたないちじょうのにんげんめっ!」
「…おい、ガキ。レディに向かって口のきき方がなってないな?どんな教育やってんだ、ここの女神様ってのは!?」
「…おい、エルダ!」
「た…たすけて、カリストさまーっ!」
「リュトス。情けない声を出してはいけないと言ったでしょう」
階段の上から三日月の錫杖を持ったアルテミスの侍女カリストが姿を見せた。
「無礼な対応、お詫びいたします。まさかアテナの聖闘少女(セインティア)様方のご訪問だとは。リュトス…下がっていなさい」
「いや…こちらこそ」
「大変失礼いたしました」
「わたしはアルテミスさまの侍女をつとめるカリスト。さて…何用でしょうか?」
「カシオペア座のエルダ」
「冠座(ノーザンクラウン)のカティアと申します。ご無理は承知でお願いに参りました。アテナ様は今、邪神エリスとの戦いで劣勢を強いられ、私どもはアテナ様を助けるべくわらにもすがる思いでいたところ、何者かに導かれこの地にたどりついたのです。どうかアルテミス様のお力をお貸しいただけないでしょうか…!」
「あなたがたを導いた者というのは心当たりがありませんが、事情はわかりました。取引をしに来たというわけですね?」
「はい」
「私どもにできることであれば、なにを差し出してもかまわぬ覚悟です。お慈悲を頂けるのならば、この命でもよろこんで」
「…アテナ様はアルテミスさまの妹君です。ついこの間、地上の再びご降誕された時にはアルテミス様はとても喜んでおられたのですよ」
「…えっ」
「その後、数奇な運命をたどり、ようやく地上の女神として立たれるまで、アルテミス様は月光のごとく静かに見守っておられました。…ですから妹のためとあれば無償でお力をお貸しくださるやもしれません」
「ほ…本当ですか!?」
「…そんなに驚くことですか?地上ではアルテミス様を誤解したうわさがあるようですが、清らかなる乙女たちにはとてもお優しい御方なのですよ。アテナ様の侍女とあれば、直接お目通りすることさえいとわれないかもしれません」
「で…では」
「だが…お前たちにはその資格はない」
「…え?」
「聖闘少女(セインティア)とは処女神アテナ様に忠誠を誓う穢れなき乙女のはず。故にこの神殿にも迎え入れたのだが…お前たちふたりの心には不純物が見える」
「な…。…どういうことでしょうか?」
「私どもはアテナ様への忠誠をちかっております。二心などありませぬ!」
「自分でも認めらぬか。だがこのカリストの目はごまかせぬぞ。お前たちの心の奥底に、べっとりと染み付いた執着…。敬慕と陶酔。憎悪と羨望」
カティアはサガに対して、エルダはデスマスクに対して。
「どのような形であれ、ひとりの男への特別な執着など、汚らわしい!」
エルダとカティアの胸に矢が突きささる。
「この月の神殿にそのような穢れを持ち込む者は、アルテミス様の名のもとに死を与える」
『バカな…』
『わたしたちは、こんなところで死ぬのか…?』
シャオリンは聖域で月を見上げていた。
「シャオ?どうかしたかしら?」
「あ…いえ。聖域から見える月って、美しすぎてちょっと怖いですね。それにしても驚きました。聖域の書斎にも聖闘少女(セインティア)の記録はまったく残されていないなんて…!」
「私たちのお役目で必要な記録はアテナ様のお身体に関するものもあります。聖闘少女(セインティア)以外の者が出入りできる場所には残っていないでしょうね」
「そしてお役目を果たした聖闘少女(セインティア)たちは聖域から消え去る…。なんだか少しさみしいですね」
「きわめて男性社会である聖域では、女性のお役目など表向きには認められない。長らくそういう時代だったのですわ。その実態を知るのはアテナ様と教皇のみ。だからこそ…思ったのです。あの教皇、スターヒルに残したのものとは、聖闘少女(セインティア)に関するなんらかの記録なのでは…と」
「…!そっ…そうですよ!きっと!美衣センパイ、さすがですっ!」
「い…いえ、まだそうときまったわけじゃないですわ。13年間のあの事件のとき…ご降誕のため聖域に控えていた聖闘少女(セインティア)たちも犠牲になりました。わたしたちがアカデミーで学んだのは、極少数の者たちが命がけで持ちだした聖闘少女(セインティア)の伝承。はるか昔から日の当たらぬ場所でお役目を果たしてきた女性たちの戦いの記録です。もしまだ見つかっていないなにかがあるならば、それを探し出し、受け継ぐのも私たちの使命ですわ。アテナ様のお力となるために!」
「…はい!」
「さあ…カティアたちが戻るまで、アテナ様と翔子さんが目覚める前に、私たちもすべきことを果たしましょう!」
ムウも白羊宮で月を見上げていた。そんな彼にアルデバランが声をかける。
「ムウよ。聖闘少女(セインティア)たちがなにやら動いているようだが…いいのか?アテナが眠っている間、あの少女たちが無茶をして命を失うようなことがあれば、アテナが悲しむ」
「優しいのですね、アルデバラン。ですが…力で戦うことだけを考えていればいいわたしたちに、彼女らの行動を止める権利などあるでしょうか。彼女らは彼女らのやり方でアテナを守ろうとしている。聖闘少女(セインティア)という特別な宿命のもとに、彼女らもまた命がけの戦いをしているのです。わたしたちのあずかり知らぬ、聖闘士の踏み込めぬ場所で密やかに」
神殿の奥でサガが目を覚ます。その手には剣が握られ、髪は黒とも金ともつかぬ色になっていた。
「…目覚めたか」
エリスが呼びかける。
「約束どおり…お前が地上でもっとも強いものであると証明できれば、地上の支配権を与えてやるぞ。邪精霊(ドリアード)たちを好きに使い、アテナを打ち倒し、その手中にすべてをおさめるがいい…」
「配下などいらん。そのかわりひとつ必要なものがある。アテナの魂を返してもらおう」
「なに…?」
「抜け殻のアテナなど倒してもつまらん。全身全霊をもって抵抗するものを叩き潰してこそ、支配というものは成立するものだ」
「フフフ…なるほど。さすがは力に取り憑かれた男。アテナの魂はまだ使い道がある…。まずは、お前の力…存分に示せ。双子座のサガ…いや、戦神アレスよ」
エリスの声は途切れた。
『争いの神エリス…。あの姿を見ていると、やけに遠い昔のことがよみがえる。あの時…あの女さえいなければ、わたしの計画は誰に知られることもなく、完遂できたかもしれんとな…』
13年前、教皇になり替わったサガは黄金の短剣を手にアテナの寝所を訪ねた。扉の前で、立ちふさがる者がいた。
「教皇。このような夜更けに…なんのご用でしょうか」
「どけ…。どかねば命はない」
「どきません。この先は先日ご降誕されたアテナ様の寝室…」
肩にフクロウを止まらせた、長い黒髪の響子に良く似た面持ちの女性が彼を制する。
「幼きアテナ様の御身を預かるのが聖闘少女(セインティア)のつとめ。お通しするわけにはいきません」
☆サガの前に立ちふさがるこの聖闘少女(セインティア)は一体!?


作者コメント:気づけば今年の3分の1が過ぎていて驚愕です。6月の星矢30周年展が楽しみです!


セインティア、今月も盛りだくさんです。
カリスト、登場!すっげー処女厨w一瞬、カティアとエルダが処女じゃないのかと思っちゃったんじゃんwリュトスは女の子なのかな?アルテミスの守護範囲には少年(童貞)も入ってるので、どっちでもいい気もするけど…。
んで、サガ。髪の色が、金と黒のグラデーションになってるっぽい。「アレス」と呼ばれてるけど、アレスの魂が取り憑いたとかじゃないよね?
最後に出てきた女性、響子に似てるが…誰?新キャラ?パルティータはまずいだろうし…マユラの可能性もあるな。
次号の付録は、「岡田芽武の書き下ろし小説をベースに、高河ゆん、手代木史織、久織ちまきによるコミック&イラストの描き下ろしを掲載!」だって!

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