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去年の別冊マガジン五月号にて新連載が始まり、今年の六月に第一巻が出た阿部洋一先生の「橙は、半透明に二度寝する」。
最初読んだ時は相変わらずな作風だな〜とにっこりしたものだが、単行本が出ているのを思い出したように買って、あらためて第一話を読んだところ、頭に重い衝撃を受けて、そして泣いた。
あの佐世保事件を「夏の二人」と題して書き綴っている今の私には、色々と胸に迫るものがあったのだ。
去年描かれたうちは「そうでもなかった」が、今年読んでみると「ものすごいものがあった」のである。
やはり阿部洋一先生は鬼才と呼ばれるにふさわしい。もちろん、佐世保事件を予知していたわけではないのだが、楳図かずお先生の「猫目小僧」に収録された「ともだち」に匹敵する、純粋で残酷な少年少女特有の友情を的確に描き出すあたり、人間性の普遍的なものに通じていると感じた。
他に収録されている作品も凄い。
あらためて、久しぶりにマンガ史に残るであろう傑作を読んだ。
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