http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=23716#2
http://www.allcinema.net/dvd/candido.html
今月の二十五日に映画マニアのためのレーベル、スティングレイから「ヤコペッティの大残酷」が出る。
七十年代のドキュメンタリーは現在では絶対撮れないようなえげつないものが溢れていた。しかもそれをTVのゴールデンで堂々と放送していたのだ。私が初めて観たのは「グレートハンティング」だったと記憶している。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=6573
オヤジはこういうのが大好きで血沸き肉躍るという単語をコレとセットで幼少期の私に刷り込んだものだ。この作品もイタリア製であった。
ヤコペッティは私に言わせれば、「ホドロフスキーになれなかった男」である。ドキュメンタリーの呪縛から逃れようと、監督作品としては遺作に当たる本作品で初めてフィクションに挑んだが、あの有名な言葉、“全ては神秘のうちに退場する”そのままに、ドキュメントよりもファンタジーを選んだ過程が読み取れてはかないものを感じてしまう。ホドロフスキーのように残酷さを最初からファンタジーのなかの装飾品としていれば、イタリアの偉大なる創造性をその血のなかから現出させていたであろう。
それでも。
上に貼った動画、女テロリストが花畑のなかで撃ち殺されていくスローモーションは美しい。この恐ろしいほどの美。
三島由紀夫がもう少し生きて五十歳になる1975年に本作品を観ていたなら、確実にくどいほどコトバを駆使して絶賛していたに違いない。
ドキュメンタリーで知られるヤコペッティの唯一のファンタジー、「ヤコペッティの大残酷」。我が国では初のDVD化である。絶対に入手すべき作品だ。
ログインしてコメントを確認・投稿する