「フリージア」、「熱帯のシトロン」で知られる松本次郎先生。
実は、彼と出会ったのは、お兄さんの松本太郎先生がきっかけだった。
その昔、週刊モーニングでシリーズ連載していた「LOVE PLANET」でファンになり、続く「ストレイキャット」も熱心に支持した。
しばらく作品が読めなかった頃、再び松本太郎先生の作品が登場したと思ったら、一文字違いの“次郎”の方で、ダークなピーター・パンの「ウエンディ」は明らかに作風が違い、その荒々しさと破壊力にすっかり虜になってしまった。
彼の作品はその後も追いかけていたが、私のなかではやはり「ウエンディ」が強烈で、ああいう世界観を塗り替えるインパクトを持った新作はなかなか読めなかった。
しかし、ついに「べっちんとまんだら」(太田出版)で私は松本次郎先生独特の破壊力を久しぶりに堪能出来た。
太田出版による説明は以下の通り。
ゾンビ×女子高生×戦車×杉並区!?
生と死の中継点である河川敷には、死んだ杉並区民の霊魂が集められる。とあることから、女子高生のべっちんとまんだらは、河川敷の管理人助手としてゾンビ退治をするようになるが――。
ポップでキュートでエロくてグロい!
鬼才・松本次郎の一巻完結ヘビー級コミックです!!
「ウエンディ」でもそうだったのだが、松本次郎先生に私が惹かれるのは、猥雑さのなかの荒涼とした、ある種の清浄さだと思っている。
メチャクチャでも、どこか切ない。
そこに人間特有の“美”を感じずにはいられない。
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