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2010年04月20日06:37

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畳と女のあたたかい関係。

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私にとって畳は酸素のようなものである。
常に呼吸していなければ生きていけない。
ハイハイをしていた頃の私は、洋間のつるつるしたところでは滑ってもがき、和室の畳の上ではしっかりと畳の目に指をひっかけるようにして匍匐前進していたそうだから、前に進む、即ち生きる証しとして畳に傾倒していった原体験としては納得のいくものだろう。

物心ついて初めて、畳を意識したのは、実を言うと夢のなかだった。
やはり3歳かそこらだったように記憶しているが、畳を下から押し上げて一匹の白蛇がこちらをじっと見つめてくるのだ。
こちらも見つめ返していると、白蛇は次第に太くなり、黒い髪を生やし、なまめかしい肌をした女に変身を遂げ、畳の表面をなでなでしながら、こちらを見て何かを囁くのだが、まだ口話訓練を受けていない私には理解出来なかった。

それから、私も畳の上に座る時は、表面をなでなですることを常とするようになったが、手のひらに伝わる畳の感触は、気持ちいいなんてものではなく、血のなかの遠い記憶が一気に沸騰するような、奇妙な浮遊感覚にとらわれる心持ちがした。

そして。
従姉と洋服タンスのなかで初体験を果たし、従姉の部屋で毎晩交わり続けたのだが、布団から飛び出した手足が触れた畳の感触も口では言い表せない何かがあった。
小学生ながら大人顔負けのねっとりした私の攻めに、従姉は喘ぎ、喘ぎ、乾いた唇を情感たっぷりに舐め、その舌の動きに私は夢のなかの白蛇、女に変身した白蛇を思い出し、従姉が次に何と囁くか、口話訓練を積み、補聴器なしでも唇を読んで会話が出来るようになっていた私はじっと目を凝らした。
従姉はこう囁いた・・・「畳があたたかい」と。
事を終えた後。
私たちは布団をたたみ、一緒に私たちの体温で温まった畳の表面をなでなでし、頬ずりもした。

白蛇の女もそう囁いたに違いないと確信したのはその時からで、私はあたたかい畳、畳のあたたかさを求めて、女を抱く時は極力畳の上でと決めてその通りにしてきた。

例えば、中学の卒業旅行で女の子と旅館に泊まった時は(姉弟と偽って)、真夜中に大宴会場に忍び込んで、だだっ広い畳の上を抱き合いながらゴロンゴロン転がりまくって、あまりの快感に気が遠くなったりした。
この体験から編み出したオリジナルラーゲに“餅つき”という秘技があるが、正常位で挿して、相手のおしりを両手でわしづかみにし、密着した状態で、ゴロゴロ転がって、餅をつくように挿入部分がぺったんぺったんする刺激が最高にたまらない。

その時も。お互いの背中とお尻についた畳の跡があたたかかった。
肉の畳そのものが・・・

相手がいない時は、全裸になってコモドオオトカゲみたいな格好で四つん這いになり、ペニスを畳に擦りつけるようにして前進したり、後進したりする“畳這い”というオナニーを考え出して、何度か畳の上に射精したけれども、まだ温かい精液以上に、私の体温が移った畳はやはりあたたかかった。

私が色々な女たち、少女、少年たちを抱いた時も、畳はあたたかく、心も癒されるほどあたたかく、夢のなかでも白蛇の女はにっこり笑って、畳の上を今まで以上に丁寧に撫で回し、そこから私の身体に移って足からペニス、おなか、胸、肩を撫で、最後に一匹の白蛇に戻って、私の口から体内に入り、はらわたと同化してそこで身をよじって、私を悶えさせた。

このように。
死んで体温で畳を温められなくなるまで。

私は畳の上でのたうちまわり続けることだろう。
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