私がお年頃になって、私自身の好みで初めて“崇拝”したアイドル、斉藤由貴。
出会いはミスマガジンでのセーラー服姿だった。
しかし、斉藤由貴が私にとって単なるアイドルではなくなったのが、この歌と、「漂流姫」だった。
何か得体の知れない、黒々とした、それでいて、きらきらと輝くもの。
それで、高校時代の私は、彼女を主演に配したオリジナル脚本を一本書いた。
「サクラメント」というタイトルで、沖縄を舞台にした、女性の美術教諭と美術部の男子生徒の麻薬と暴力、セックスと幻想に彩られた“恋愛関係”という内容だった。
斉藤由貴演じる美術教諭は、麻薬中毒患者で、注射の痕を残さないために舌の裏側に注射する。そのため、喋り方が独特で、人を眠らせるような何かがある。
彼女の元で油彩画を学ぶ男子生徒は、学校を描いているうちに、学校が“神殿”なのだという考えが浮かび、先生のことを神託を告げる巫女として心のなかで慕うようになる。
しかし、学校を一歩でも出ると、幻想は崩れ去り、先生はヤクザの組長である兄や、ヤクの売人たちに麻薬をねだるクレイジーな女と化する。
兄は兄で、本土の広域暴力団の進出に抵抗して、仲間の不良米軍兵士たちとともに血みどろの殺し合いを重ね、男子生徒も巻き込まれていくが、一歩学校に戻ってしまえば、何のへんてつもない教諭と生徒の関係に戻れる・・・
つまり、沖縄におけるユタとしての斉藤由貴を私なりに描きたかったのである。
脚本は20年以上も閉じられたままだが、そのおかげで、一人、今でも斉藤由貴の変わらない得体の知れなさを自分なりに料理して楽しめている。
従って、現在でもファンです。にっこり。
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