飯島愛さん死亡 自殺か病死か
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晩年のオヤジは糖尿が悪化していて、両目ともほとんど見えなくなっていた(曇りガラスを通したような感覚だとよく言っていた)。
そのなかでテレビから流れる音声やラジオを娯楽にしていたのだが、一番のお気に入りが「ギルガメッシュナイト」という番組で、私に見逃した第一回目以外は全部録画しろと厳命した。
飯島愛さんのTバックは、それこそテレビ画面に目玉をくっつけるようにして、一生懸命その輪郭をとらえようとしていた。
「この黒いのがTバックか?」
「ああ、そうだよ・・・」
実際はイジリー岡田のおかっぱ頭だったのだが、私はいつもそう答えることにしていた。
オヤジが飯島愛さんにのめり込んだのは、Tバックに引かれたからではなく、その精神力と根性を買ったからである。
ラジオで聞いたらしく、デビューする前はほとんどホームレスみたいな状態だったそうで、当時のイケイケの子にしては珍しく骨のある子じゃないかと応援する気になったとよく言っていた。
オヤジが死んだ時。
私は棺のなかに、「ギルガメッシュ・ナイト」の録画ビデオと、飯島愛さんの出演AV、さらに写真集を入れてやった。
後に「プラトニック・セックス」が出た時は、さらっと読んで特に何の印象も持たずに、オヤジの墓前に捧げた。
それから。
私の飯島愛さんに対する見方は、元AV女優から、ヒデこと中山秀征さんと組んでの番組(番組名を忘れたが、ゲストを招いて美味しい料理を食べながら、思い出の街を歩くというトークショーだった)でそのトークの才能ぶりに感心して、タレントに変わっていた。
ほんとうに面白い人で、やっぱり骨のある子だなと思ったものだ。
あの志村けんさんにも可愛がられていたのは、それゆえの証であろう。
そして。
今日。テレビではどこも飯島愛さんの訃報を伝えている。
真っ先にオヤジを思い出し、追悼の意味を込めて、犬神図書館の奥深くしまわれたままの「プラトニック・セックス」を読み返してみることにした。
最初は軽く読んだものだが、どんな形であれ、何かを込めた文章というものは読み方さえきちんとしていれば、奥底に秘められたものが見えてくる。
それを私はしっかり見て、今こそ、飯島愛さんをほんとうに理解したいと思う。
ご冥福をお祈りいたします、合掌、南無阿弥陀仏。
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