筋肉痛で眠れないので、優しいビリーの代わりに、私の中では「理想的な教官」として君臨する、リー・アーメイ演じる教官に鍛えてもらうことを想像する。
グスタフ・ハスフォード原作、スタンリー・キューブリック監督の映画「フルメタル・ジャケット」に登場する教官は実に語彙が豊富だ。
例えば。
「なんてザマだ、まったく。貴様ら蛆虫どもときたら、貴様らのママが初めてパパの一物を押し込まれたときのようにヒーハー言いおって」
「いいか、心はイエスに捧げてかまわんが、貴様たちの尻は海兵隊のものだぞ」
これらがリー・アーメイの目、口、身振りから迸る様は。
あのエミネムなど青臭いガキになり下がってしまうくらい、エネルギッシュで、銃弾のように真摯そのものだ。
ビリーの前ではラク出来るだろうが、リー・アーメイの前ではラクしようものなら・・・
口から臓物が飛び出るくらいしごかれまくるだろう。
だからこそ、筋肉痛を忘れられる。
いまどきのナヨッた若者たちには分かるまい。
我が国にもしごきの伝統というものがあり、ケツバットや鉄拳でヤキを入れられることで、精神を鍛え上げることは、美徳ですらあるのだ。
体育会系だとかそういうものじゃない。
もっと単純だ・・・
筋肉痛がヒドくてバテそうだからこそ、気合いを入れるために何かが絶対に必要になってくる。
声を出したり、
ひっぱたいたり、
木刀の一撃を背中にしょったり・・・
リー・アーメイは機関銃のようにトラウマになりそうな罵詈雑言を浴びせ・・・
ほんとうに筋肉痛を忘れられる。
そして、今日も、ビリーの心臓を食ってやる勢いで、メニューに挑戦する。
待ってろよ、黒ハゲ!
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