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2006年12月31日20:26

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世界の果てへ。��

年末年始は何をしているかといいますと。
体調を整えつつ、仕事とは別に親戚の寿司店でバイトをしています。
仕入れがメインで、朝も早くから、築地に乗り入れて、新鮮なネタを狩ってくるわけです。買う、じゃなくて、狩る。笑。
今面倒を見ている貧乏なクリエイターのために稼がなくちゃいけないんですけど、運もない人だから、こちらの貯金ではなく、汗水垂らして稼ぐ神聖なる勤労の、これまた貴重なおゼゼを支援費にあてようと。
まあ、私の「陽」を分けようと頑張ってる次第です。

・・・・・・

さて。
年越しスペシャルとして、久しぶりに「耽奇館主人の日記」モードで書きます。
ここで「耽奇館主人の日記」を知らない方のために。
mixiに招待される前は、エンピツという日記サイトで書いてたんですけど、文字通り、奇怪なものメインで書いていた日記のタイトルです。
ここ市川市で終焉を迎えた文豪永井荷風翁の「偏奇館」にあやかって、つけた名前なんですけどね。
mixiの過去日記に自選を引用してますので、興味ある方はどうぞご覧下さい。
私の考え方というのは、人様からよく変わってる方だと言われますが、私自身は変わってるとは思ってません。当たり前のことを言ってるだけです。
それが例え、奇想天外、奇天烈な発想であれ、人間の本来持つ想像力のなせる業なのだから、自然に受け止めるのが当たり前です。
視野の狭い、狭量な保守的な人もまた、自然の産物でしょうが、そういう陰の存在よりも、私は陽の存在でありたい。
というわけで。
今回は、はとこのささらのお話から始まります。
母の妹にあたる伯母の娘の娘のささら。
現在は妙高高原在住の雪んこ中学生ですが、いっちょ前に私から白竜の本やCDを借りて、渋い中年不良にときめいてる、よく分からない子です。
よく分からないというより、面白い子で、その兆候を感じたのは、ちょっと前、ベランダでサングラスをかけてじっと太陽を見上げていたのを見た時でした。
かれこれ一時間近くもそうしているので、何やってんだ、おめえは?と声をかけたら、太陽に顔があるかどうか確かめているとのことでした。
こいつ、また何か変な本読みやがったなと思って、ささらの身の回りを見ると、案の定、私の蔵書の、種村季弘著「アナクロニズム」(ハードカバー版)がありました。
ご存知の方なら、ニヤッとお笑いになるでしょう。
そう、ささらは、地球空洞説にて語られる、畸形宇宙に感化されたのです。
太陽がほんとうは、天体ではなく、ものすごいエネルギーを放射している宇宙の孔だとか、きらめく星の数々は単なる映像で実在しないとかの、荒唐無稽な宇宙説の類いが、畸形宇宙なのですが、比較的近代においても壮絶な宇宙説を展開させた、べリコフスキーの「衝突する宇宙」を思い返してみても、ただの暴論として片付けるにはもったいないロマンがあります。
聞いてみると、やっぱり、ささらは時々太陽には顔があると表現されているから、黒点の配置がそう見えるのかなと確かめたとのこと。
なるほど。
私も子供の頃は、地動説よりも天動説の方が好みで、私なりに大昔の宇宙観を崇拝していました。
それが高じて、アトランティスだとかムーだとか沈んだ大陸にも興味を持って、仏教でいう須弥山も手伝って、我ながらわけのわからない世界観を作り上げたものです。
それは現在でも尾をひいていて、いまだに、海には島のように巨大なクラーケンがいると信じているくらいです。
今年の話題のひとつにもなった、冥王星除外の件をとっても、発見だとか、科学的にだとか、そういった観点からの宇宙観など、人間的に何とつまらないことでしょう。
火星に生命が存在するか否かで論争をしている方がもっと前向きでした。
思い出しましたが、昔出会ったアフリカの子供は、地球は丸いとは思ってなく、平らな円盤状のものだと思っていました。
なんで?と聞いたら、見りゃ分かるだろ!と果てしない地平線を指差しました。
これはなかなか印象的だったので、心の中にメモっておいたのでした。
そう、見れば分かる。
即ち、頭で感じれば分かるのです。
太陽も、宇宙も、大地も、目に映る風景の全てがどう感じられるかこそが、その人個人にとって最も大切なことだと思います。
それを宗教、科学、あるいはイデオロギーで矯正、調教しようなんていうのは、ほんとうに、愚の骨頂です。
人間の崇高な想像力を限定させてどうするんだという。
想像力豊かな先人たちの作品の数々・・・
その中で、私が永遠に跪いて忠誠の誓いを捧げる作品が二つあります。
ひとつが、ジャン・レイの「新カンタベリー物語」に収録されている、「バラ色の恐怖」。
これは宇宙へと吸い上げられて、自ら宇宙そのものへと膨張してしまう男の話です。スケールのデカさにのけぞりました。
もうひとつが、我が国が誇る楳図かずお先生の「十四歳」。
このマンガで語られる宇宙観はものすごすぎて、言葉になりません。ラストが難解と言われるのも分かるのですが、あれは私なりに、楳図さん流の相対性理論だと思いました。

・・・・・・

初の日の出を拝む前に。
夜空を見上げて、星の数々に想いを馳せてみるのも一興でしょう。
想像力は光速にも勝る速さなので、ほんのわずかの間だけでも、あなたは宇宙を一周出来ることでしょう。
よいお年を!
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