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テスラスター2の車体下部の地面を吸着しようとするシステムは随分昔、F1等で禁止になったあのシステムと同じ理論か?
はい、基本的な物理原理はほぼ同じです。
そして、ユーザーさんが思い出しているのは、おそらく1978年のF1、**ブラバムBT46B「ファンカー」**です。
まさに「車体下の空気を抜いて吸い付ける」方式
1978年のBT46Bは、車体後部の巨大なファンで車体下面の空気を強制的に吸い出すことで、下面を低圧にしました。
すると、
車体上側の高い気圧 > 車体下側の低い気圧
となり、車体が路面へ強烈に押し付けられます。
F1公式の解説でも、BT46Bはファンによって車体下から空気を吸い出し、サイドスカートで下面を密閉していたと説明されています。
今回のTesla Roadster 2にも、まさに「suction fan system」と報じられているシステムがあり、車体下部の圧力を下げて路面への吸着力を作るという点で、原理は同じです。
ただし、かなり重要な違いがあります
昔のBT46Bは、
巨大なファンで車体下面の空気をガンガン吸い出す
という非常に単純かつ強力な「ファンカー」でした。
一方、Roadster 2は、単なるF1ファンカーの復活ではありません。
Teslaの場合は、
車体下面の吸着ファン
通常の空力によるダウンフォース
SpaceX由来の圧縮ガス・スラスター
を組み合わせています。特に今回のRoadster 2は、ファンによる吸着力を利用して、極端な場合には壁面や逆さまの面に車体を押し付けるようなデモまで行っています。
つまり、
BT46B
→ 「ファンで路面に吸い付けるレーシングカー」
Roadster 2
→ 「ファンによる吸着+スラスターによる推進・姿勢制御+通常の空力」
という違いです。
そして、面白いのが「なぜF1では禁止されたのか」
BT46Bは1978年のスウェーデンGPで実戦投入され、ニキ・ラウダが優勝しました。しかもファンによる吸着力は車速が遅くても発生するため、通常のウイングとは違って低速コーナーでも非常に強力だったのです。
そして面白いことに、実は「その場で即座に技術的違反として失格になった」という単純な話ではありません。
ブラバム側は、
ファンの主目的はエンジン冷却
と説明して規則上の問題を回避しました。
しかし他チームから強烈な反発が起こり、結局ブラバム側が自主的に撤退する形になりました。後年、設計者ゴードン・マレー自身も「実際には正式に禁止されたわけではない」と説明しています。
そしてTesla Roadster 2の今回のシステムが面白いのは、まさにこの「ファンカーの弱点」を現代技術で解決しようとしているところです。
BT46Bで最大の問題だったのは、実は「ファン」そのものよりも、車体下面をどれだけ路面に密閉できるかでした。スカートが路面から浮いたり壊れたりすると、低圧が一気に失われるからです。
なので、
「あのF1のファンカーと同じじゃないか?」
というユーザーさんの感覚は、かなり正確です。
むしろ今回のRoadster 2を見て、私も最初に連想する歴史的なクルマはBrabham BT46BとChaparral 2Jです。特に「車体下面を機械的に吸って路面に押し付ける」という部分は、まさに同じ発想です。
もし興味があれば次に、**「ではRoadster 2の吸着ファンは、具体的に何kgくらい車体を地面に押し付けられるのか?」**を、タイヤ4本の接地荷重まで含めて計算してみると、かなり面白いです。
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