カナダ・バンクーバー島合唱団とのジョイントコンサートが終わり、次はクリスマスコンサート(12月)と定期演奏会(2027年6月)へ向けて再始動。その一発目の練習で配られたのが、グノーの《アヴェ・マリア》だった。以前にも何度か歌った曲なので、予習しようと本棚を探したが見つからない。コピー譜を残していなかったから、もう手元にはないらしい。
ところが、今回の編曲がどうにもつまらない。何か所か音の取りにくい部分はあるが、それ自体は大した問題ではない。もともとソプラノ主体の曲だから、低声部が活躍する作品ではないにしても、それにしても妙に平板だ。バスはほとんど動かず、階名で一、二度通しただけで飽きてしまった。
練習後、思わず団長に聞いた。
「このグノーのアヴェ・マリアって、他の編曲はなかったんですか?」
すると団長も苦笑しながら、
「自分も外国人編曲版で歌ったことがあるけど、この版はバスがつまらないね」
と言う。
「そうなんです。ずっと“ブツブツ……”で」
もちろん、編曲者には何らかの意図があるのだろう。しかしこちらには、和声がどうの、配置がどうのと言われてもよくわからない。ただ実感として、「歌っていて面白くない」という感覚だけは残る。合唱では、難しい曲が必ずしも楽しいとは限らない。簡単な曲でも、各声部に役割や動きがあれば夢中になれることがある。逆に、ただ音を支えているだけの時間が長いと、練習そのものが単調になる。
まだ再始動したばかりなのに、来週もまたこの曲かと思うと、少し気が重い。
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