日本の合唱はこれこれだからレベルが低い、あんなのは聞いていられない――そんなことを言う人がいる。だが、それなら聞かなければいいだけの話だ。合唱にはそれぞれの関わり方や楽しみ方があるし、「こういう発声でなければならない」と決めつける必要もない。放っておけばいい。
コンクールで上位、とりわけ金賞を取った演奏にケチをつけ、挙げ句の果てには「審査員が分かっていない」「日本の合唱のレベルは低い」と声高に叫ぶ人もいる。
そんなことは、勝ってから言えばいい。否応なくねじ伏せるような圧巻の演奏で周囲を納得させてこそ、その発言には根拠が生まれ、理解もされる。それもなく罵倒だけを重ねるのは、井の中の蛙どころか、それ以下だろう。
もちろん、好き嫌いはある。どうしても自分には合わない声や演奏というものは確かに存在する。しかし、それを合唱団の練習中に指揮者が悪口として口にしたり、現場から離れている人間が批評家気取りで「下手だ」と書き散らしたりするのは、聞いていても読んでいても実につまらない。
他者を貶めることで自分を優位に見せようとする姿勢にしか見えないし、そこに自分まで共犯のように巻き込まれる感覚になるのも、どうにも耐えがたい。
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