これまで自分が関わってきたいくつかの合唱団で、指揮者やベテランと思しき人が、他の合唱団や指揮者の悪口を言うのを耳にしてきた。酒の席での雑談ならまだしも、練習中にそれを口にすることがある。「ああ、また始まったか」と思いながら聞き流すしかない。
そもそも、どんな場合でも人の悪口は聞いていて気持ちのいいものではない。もっとも、自分自身も管理職のことや身近な出来事で腹を立て、悪口を言うことがないわけではない。いや、正直に言えば嫌いではない。ただ、それにもやはり時と場合があるだろう。
「あの合唱団は下手だ」とか、「あそこの発声はどうだ」などと言ったところで、いったい何になるのか。それを言って自分たちが上手くなるわけでもあるまい。聞かされる側としても、相槌を打つのはまるでいじめに加担しているようで気分が悪い。だからなるべく知らん顔をするのだが、困ったことに、いわゆる素直な団員はそれをそのまま受け入れ、一緒になって悪口を言い始める。大して歌えているわけでもないのに、である。
だいたい、そういうことを言う指導者に限って、他の演奏をきちんと聴いているとは思えないし、勉強している様子も感じられない。身内に厳しくするのは結構だが、外に向けてまで軽々しく批判する必要があるのだろうか、といつも思う。(2022.12.29)
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