回答
いいえ、ベトナムには現在、非常に大きな格差が存在します。
ドイモイ(経済開放)政策以降の急速な経済成長により、貧困率は劇的に低下し、中産階級が増加した一方で、都市部と地方、富裕層と貧困層の間の格差は拡大しています。
具体的には以下の格差が顕著です。
都市部と農村部(地方)の格差: ハノイやホーチミンなどの大都市では高層マンションや高級車が行き交う一方、農村部、特に山岳地帯では低賃金や現金収入が少ない生活が続いています。
少数民族地域との格差: 国全体の貧困率が低下する中で、北部の山岳地帯に住む少数民族は、インフラ整備の遅れや教育・医療サービスへのアクセスの低さから、依然として高い貧困率(地域によっては50%近く)に苦しんでいます。
所得の格差: 2024年のデータでは、高所得層と低所得層の間には依然として約7.4倍の所得差があり、経済発展の恩恵が均等に分配されていない状況です。
教育・医療のアクセス: 都市部では質の高い教育や医療が受けられますが、地方や山岳地帯では教員や施設が不足している地域も多く、教育の機会格差が将来の所得格差を生んでいます。
成長を続ける中で、ベトナム政府もこの格差是正(特に山岳地帯の貧困対策)を大きな政策課題として取り組んでいます。
ではどうして高校生が朝外食をしているのですか?
回答
格差がある一方で、ベトナムの高校生が朝から外食をしているのは、ベトナム独自の「朝食は外で手軽に食べる」という根強い社会文化があるからです。
格差と外食が両立している主な理由は以下の通りです。
1. 外食が「自炊より安い・早い」
ベトナムの屋台やローカル食堂の朝食は、100円〜300円程度と非常に安価です。
効率重視: ベトナムの学校や仕事は朝7時〜7時半頃と非常に早く始まります。
共働きの一般化: 都市部では共働きが当たり前で、親が家で朝食を作る時間を確保するよりも、登校中に屋台でバインミー(ベトナム風サンドイッチ)やフォーを買って食べる方が合理的と考えられています。
2. 「外食」の定義が日本と異なる
日本での「外食」はレストランやカフェなど特別な場所を指すことが多いですが、ベトナムでは道端のプラスチックの椅子に座って食べる、非常にカジュアルで日常的なものです。
多様な価格帯: 裕福な家庭の子は冷房の効いたカフェで食べ、そうでない子も道端の安いおこわ(ソイ)を食べるなど、経済状況に合わせた「外食」が存在します。
3. 格差の現れ方
高校生が外食をしている光景は、実は「格差」を象徴している側面もあります。
都市部の光景: あなたが目にする「外食する高校生」の多くは、開発が進んだ都市部の子供たちである可能性が高いです。
地方の現実: 農村部や山岳地帯では、外食する余裕がなく家で質素に済ませたり、そもそも学校へ行く前に農作業をしたりする子供たちも依然として多く、都市部とのコントラストが鮮明になっています。
ベトナムでは、外食は「贅沢」ではなく、忙しい朝を乗り切るための「インフラ」に近い存在として社会に組み込まれています。
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