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2025年11月05日10:55

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降伏なのか、解放なのか?

Chihiro Sato-Schuh

【降伏なのか、解放なのか?】
アメリカのトランプ大統領が、マレーシアでのASEAN会議に参加したあとで、日本を訪問することになり、多くの人は、日本のアメリカ支配の構造が決定的に変わることになるのじゃないかと予期していた。
それというのもトランプは前期のときから、アメリカの覇権主義に支配されている国々をまわっては、その国の政権を腐敗から解放するようなことをしてきたからだ。
つまり、いわゆるアメリカの属国と言われるような国々をだ。
トランプは、アメリカを金融資本の支配から解放しようとしているのだけれど、これはアメリカだけのことではなく、世界中の覇権主義的な支配の大きなネットワークなので、このネットワークも同時に解体していくしかない。
それで彼は、前期のときから、サウジアラビア、イスラエル、バチカン、イギリス、日本などありとある国を訪問してまわっていた。

国の首脳と会談して、内密の取引をしていくのだけれど、そのときにトランプは、腐敗の証拠をつかんでいることを示して、免責と引き換えに、腐敗一掃に協力させるのだと言われている。
腐敗といっても、幼児売買や残虐行為などもあるし、国家反逆罪で極刑に値するようなこともある。
その罪を問わない代わりに、抵抗をやめて、国を腐敗から解放するのに協力することを約束させるのだ。

前期のときは、2017年に就任したあとで、トランプはまずサウジアラビアに行き、国王と取引した。
こういうときトランプは、取引に応じた徴として、王族だけに許されることとか、何か特別なことをさせるのだと言われている。
サウジアラビアを訪問したときには、伝統の剣の舞に加わって、王の徴である剣をトランプが持った。
つまり、サウジアラビア王家がトランプに従ったという徴を示させたのだ。
その後、サウジアラビアは腐敗した王の代わりに若いビン・サルマン王子が政権を引き継ぐことになり、サウジアラビアはアメリカの金融資本の言うなりになるのをやめた。

サウジアラビアは、石油産出量を上げたり下げたりして、原油価格を操作するのに利用されていたので、これは世界的にも大きな解放だった。
ウクライナの戦争が始まった頃、バイデン政権がサウジアラビアを訪れて、石油産出量を上げるように頼みに行ったけれど、ビン・サルマン王子は拒否し続けた。
それによって、ロシアは経済制裁を生き延びることになった。

トランプは、日本を訪れたら、徳仁天皇と会見し、新しい首相と会談して、横須賀基地を訪問するということだった。
天皇家と米軍基地といったら、戦後のアメリカによる日本の支配の根幹といったものだから、この予定を聞いただけで、多くの人は、これは日本を決定的に変えるようなことが起こるかもしれないという予感を感じたと思う。

ところで、トランプの今回の訪問は、実に奇妙なものだった。
まず、羽田空港に到着したときには、日本政府からの歓迎がまるきりなかった。
飛行機のタラップに赤い絨毯さえ敷いていなかった。
政府要人の出迎えもなく、楽隊の演奏もなく、民族舞踏もなかった。
ただ大使館の人たちなのか、数人が出迎えに来ていて、その人たちと握手すると、そのままヘリコプターに乗り換えて、まっすぐに皇居に向かった。

皇居でも、車を降りたトランプを徳仁天皇一人が出迎えて、そのまま二人で会談に入った。
それもまた、表敬訪問といった華々しい雰囲気はまったくなくて、まるで引導を渡しに来たとでもいうような、不思議と殺風景なものだった。
会談が終わって出てきたときに、記者たちの前で徳仁天皇と並んで立って見せたのだけれど、そのときにトランプは、いつもやるように指で徳仁天皇を指差して、He is greatと言った。
まるで、天皇も皇族も意に介さないといった風だ。
この類の行動は、彼はイギリス王家に対してもローマ法王に対してもやっている。
相手がどういう身分だろうと、腐敗している相手に対して容赦はしないという表現なのだ。

日本の天皇は、明治になって江戸幕府の城があったところに京都にいた天皇を連れてきて、いわばイギリスの傀儡として、立憲君主国家の君主に仕立てたものだった。
戦後、マッカーサーが皇族を戦争責任から免罪して、天皇制を存続させたのも、立憲君主制の形の方が裏から支配しやすいという判断からだった。
そうしたことを考えると、トランプが日本に来て、まず徳仁天皇と会談したのは、この天皇制を通したアメリカの支配システムを終わらせるという意図のように思える。
藤原直哉さんは、会談後のトランプと徳仁天皇の画像を見て、これはトランプが従わせたという意味だろうと言っていた。
どういう取引だったのかはわからないけれど、とにかくトランプが意図した取引は成立した、ということのようだと。

翌日トランプは、新しい政権と会談した。
それもまた奇妙な会談で、昼食会は日本政府が用意したのではなく、アメリカ大使館で行われた。
会談のあとには、通常なら共同記者会見があるところなのに、それもなかった。
日本政府側はやるつもりでいたのに、トランプ側が返答しなかったということだった。
そのあと、赤坂迎賓館で、自衛隊が儀礼用の制服を着て、アメリカ国歌を演奏し、捧げ銃でトランプに敬意を表した。
藤原直哉さんは、「まるで降伏式典のようだ」と書いていたけれど、まさにそうしたもののように見えた。
サウジアラビアで、剣の舞の中心にトランプを入れたようなものだ。自衛隊が、トランプを総司令官か何かのように迎えている。

その間、トランプ政権の財務長官ハワード・ラトニックは、赤沢大臣と一緒に、実に楽しそうに東京見物をしていた。
経済取引に関するトランプ政権の要求を、日本政府はすべてそのままに受け入れたようだ。
それから、トランプが高市首相と握手しているところを写真に撮っていたけれど、トランプはまるで上から抑え込むような感じで新首相の手をつかんでいた。
こういう手のつかみ方を、トランプはフランス大統領マクロンに対してよくやっている。
藤原直哉さんは、「抑え込んだ」という意味だと言っていたけれど、そういう感じの表現のように思える。

マクロンも、高市首相と同じヤング・グローバル・リーダーズのメンバーで、こういう人たちはドイツ元首相のアンゲラ・メルケル、ニュージーランド元首相のジャシンダ・アーダン、フィンランド首相のサンナ・マリンなど女性も多いけれど、つまりは世界経済フォーラムのアジェンダに従って政権を支配するために送り込まれる政治工作員だと言っていい。
経歴がなくても抜擢されて、メディアがこぞって持ち上げた上、選挙工作なども行なって、政治のトップに押し上げるのだ。
こういう人たちは、自分では意味もわからず言われるままに演じているだけだったりするので、トランプにとってはある意味やりにくい相手だと言えるかもしれない。
自分の意志でやっているわけではないから、免責で取引するとかができないのだと思う。マクロンもゼレンスキーも、そうした傀儡工作員のようだけれど、こういう人たちとは、トランプは何度も取引しては、そのたびに裏切られることになっている。
トランプがマクロンと握手するとき、いつも抑え込むようなねじり上げるような妙なつかみ方をするのは、そうした苛立ちの表れのように思える。

それからトランプは、高市首相を専用ヘリコプターに乗せて、横須賀の米海軍基地の原子力空母ジョージ・ワシントン号に到着した。
そこで兵士たちを前にして、一時間ほどのスピーチを行なった。
内容は主に、君たちの仕事ぶりはすばらしいと言って、兵士たちのモチベーションを上げるような話だったけれど、最初の方で、太平洋も平和になるから、君たちはもうアメリカに帰ってのんびりできるようになる、というようなことを言っていたのが気になった。
これはつまり、日本での米海軍の仕事ももう終わりだということなのかもしれない。
横須賀基地は、米海軍の中心地なのだそうで、太平洋とインド洋の覇権支配にも関わってきたのだと思う。
日本では、自民党以外の政党が政権を取るたびに、必ず大震災が起こるけれど、こうした災害を人工的に起こしているのも、日本に駐留する米軍基地の工作部隊だという話がある。
だとしたら、トランプが横須賀基地を訪問したのは、海軍のこうした工作部隊を解体するとかしてきた可能性もありそうだ。

トランプはそのスピーチの中で高市首相を壇上に立たせて挨拶させたのだけれど、何を勘違いしたのかミーハーみたいなのりではしゃいでしまい、スポーツ新聞にまで「恥辱外交」と書かれてしまった。
ナショナリストのタカ派で、日本のサッチャーと自称していた政治家が、治外法権の米軍基地で、しかも原子力空母の上で、アメリカの兵士たちの前で、トランプに完全に媚びているという態度を示していたので、世界中で多くの人々が首をひねっていた。
しかしこの類のことは、ヤング・グローバル・リーダーズの女性政治家にはよくあることで、ドイツの前外相ベルボックなども、毎回笑い話のネタになっていたくらいだ。

その翌日、トランプが羽田空港で大統領専用機に乗り込んだときも、やはり日本政府の送迎はなかった。
しかし、韓国の釜山に着陸すると、赤い絨毯が敷かれ、軍楽隊がYMCAを演奏し、衛兵が礼砲を撃ち、韓国外相が出迎えるという、いつも見るような歓迎ぶりで、いったい日本の訪問は何だったのかと改めて思わざるを得なかった。
藤原直哉さんは、「明治朝政府はあっけなく終わった」という言い方をしていた。
つまり、日本のDS政権が引導を渡されて、明治以来の傀儡政権の支配が終わったということだ。
トランプとの会談のあとで、高市首相は、韓国を訪問して李在明大統領と会談することを発表したけれど、これはつまり、韓国との敵対関係をやめて、友好関係を築くことをトランプに約束させられたからなのだろう。
李在明大統領は、トランプが北朝鮮との平和を築くために貢献してくれたことを感謝して、韓国で最高の勲章と金の冠を贈呈した。

APEC(アジア太平洋経済協力)のスピーチでは、トランプは、アジア諸国との経済取引でアメリカの産業を復活させ、双方が繁栄する道を開いていること、8つの戦争を取引で停戦させ、両国が協力して繁栄していくように導いたことなどを語って、スタンディングオベーションを受けていた。
トランプ政権が目指しているのは、まさにそれなのだ。
戦争で富を蕩尽するのではなく、平和的な関係を築いて、双方が繁栄するように持っていくこと。
今回のマレーシア、日本、韓国とまわり、北朝鮮の金正恩や中国の習近平とも会談するというから、これでアジア圏で人工的に作られていた敵対関係を解消していくことになるのだろう。
そうなったとき、アジア圏に本当に黄金時代が来るのだ。
遠い未来のことのように思えていたけれど、もう意外に近くまで来ているのかもしれない。
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