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2020年05月23日07:51

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一夫多妻と時間結婚


莫大なオイルマネーを手にしているサウジアラビアというのは、あの地域の超大国です。そのサウジアラビアの行方は、今後の大問題です。まず国王の後継者問題があります。しかも一夫多妻制で、いろんなところに小さい権力のセンターがあるから、1人異動すると全部玉突きで動きます。複雑系の世界です。

サウジアラビアには王子が1万人いるといわれています。イスラムでは夫人を4人までもてます。しかも新しい人が好きになったら前の4人のうちの誰かと離婚して新たに結婚すればいいのです。もともと結婚する時には、離婚したら財産をこれだけ与えると契約してあります。イランでなどでは時間婚というのが発達しています。

結婚時間3時間、慰謝料3万円とか。一時婚というのです。ロンドンに行くとエスコートクラブがたくさんあります。看板がペルシャ語とかアラビア語で書いてあります。あれは全部、結婚斡旋所なのです。イスラムでは売春は死刑、それも石打ちの刑です。大きな石をぶつけるとすぐ死んでしまう。かといって、柿の種のような小石だと死なない。

そこで拳くらいの大きさの石をぶつけ続けて時間をかけて殺す。しかしこのエスコートクラブは売春ではなく、3時間の結婚で、別れるときは慰謝料300ポンドとすれば逃れられるのです。アルカイダのアル・ザルカウィの演説は、ひたすらそれを批判しています。

「シーア派なんて言うのはとんでもない。あんなのはイスラムじゃない。売春を合法化している」と攻撃するわけです。サウジアラビアでは、結婚は「同時に4人まで」の枠さえ守ればいいので、王族の中には妻が延べ10数人という例があります。だからオマサ・ビン・ラディンだって、兄弟が40人とか、すごくたくさんいました。

そのそれぞれがまた同じようなことをするので、人数が増えていきます。ただ、そうしないと、各部族のバランスが取れないわけです。別に自由恋愛で結婚しているのではなく、部族門のバランスのために結婚して子供をつくっておかないと具合が悪いという面もあるのです。結婚が政治になっているのです。

基本的にサウジアラビアというのはサウド家のアラビアという意味ですから、家産国家です。30年位前まで国家予算というものがなかったのです。国家予算と家計が渾然一体となっていたのです。全部サウド家の私的財産でした。国会も国政選挙もありませんが、国すなわちサウド家が国民の生活の面倒を全部見ていたのです。

汚い仕事やきつい仕事はイエメン人やパキスタン人にやらせて、サウジアラビア人は高級官僚になっています。今だって王族が巡行するときに、メープル金貨などの袋を持って行って配っているのです。サウジアラビアは「サウド家の土地だよ」という意味であって、私達がそれを勝手に国家と呼んでいるだけなのです。

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