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2019年05月14日05:53

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全頭検査を拒否した理由


もう過去の話になりつつありますが、アメリカでBSE感染牛が発見され、日本への牛肉輸入が禁止され、輸入再開をめぐって、「全頭検査」を行なうのが最大の争点になっていたことがありました。米農務省では「全頭検査」については、実施する正当な根拠がないし、現在行なっている日本の「全頭検査」は、過剰であり、非科学的と批判しました。

BSEや鳥インフルエンザの原因は、いままでに考えられなかった物質にウイルスです。病気が突発的に発生して、被害は甚大で、人の命にもかかわりました。アメリカの検査方法は、平均的な量を扱う統計処理的な発想に基づいて行うので、個々の特性を表わすことはできず、処理の隙間をすり抜けていく危険な突発事故を防ぐことはできませんでした。

この危険に対して、高い安全性が得られるのは「全頭検査」しかないのです。アメリカはテロという目に見えない敵の撲滅に戦争の大義を見出そうとしています。そのための先制攻撃は正義の戦いになると言い、米国への入国には、一人一人に厳重なチェックが行なわれているのですが、牛も同じことが出来るでしょう。

食べ物には、安心という要素が加わって評価される時代です。長い時間かけて徐々に作られる一種のブランドで、牛肉輸入には法的なことは別として、食の安全という心理的な問題も含んでくるのです。いくら科学的と言っても安心できないのです。大国のご都合主義に屈することなく、わが国はもっと自信を持って「全頭検査」の正当性を主張すべきです。

日本が要求している米国産牛肉のBSE全頭検査を米国は、非科学的として、完全に拒否しているのですが、アメリカの民間業者は自主的に日本向けの牛肉に関して全頭検査をすると発表したのに、米国政府はこれを許さず、全頭検査でなければ認めないとする日本政府の条件に合致せず、事実上、不可能となったのでした。

何故、こんな米国民間企業にまで意地悪をしているのか。米国の全頭検査拒否の理由は、日本の全頭検査に係る費用が莫大であるから、業界からの圧力で日本々要求を呑まないというのですが、実は、全頭検査が全米で実施されるとBSE感染牛が米国のいたるところで発見される可能性が非常に高いのです。

米国には大勢のヤコブ病が罹患しているといいます。それは、当時の大統領選でのブッシュ陣営の不利を招き、致命傷となるかもしれないとの懸念でした。当時のチェイニー副大統領が来日したのは、イラクの人質事件が発生しなければ、全頭検査が最優先課題となるはずであったのです。

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