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2018年08月12日19:54

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ワイルド7 二次創作 新ワイルド7最終章 〜LEGEND OF THE WILD 7〜 第二章 「ファイヤー・ドラゴン」 ��

グルジア。首都トビリシ。

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コートヤード・トビリシ・ホテル。

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レストラン&ラウンジに、ドイツの元政治家のクラウス・キンケルが入ってくる。

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https://goo.gl/fba6j5

スーツにトレンチコート姿で、ゆっくりと懐から携帯電話を取り出して画面をチェックしながら目指すテーブルまで歩いていく。
テーブルには一人の老紳士が座って、独りでゆるゆると魚料理を食べながらグルジアワインを飲んでいた。
携帯をしまって、その手で拳銃、H&K USPを取り出すと、老紳士のこめかみに突きつけた。

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「久しぶりだな、ミーシャ・・・死んだとばかり思っていたが・・・」とクラウス。

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ミーシャと呼ばれた老紳士は、マルクス・ヴォルフ。東ドイツの国家保安省の対外諜報機関のリーダーだった男である。

https://goo.gl/9Hpz6K

「クラウス、まあ、そうとんがるな・・・今じゃ我々は同じドイツ人だ・・・しかもお互い政界を引退した身だ・・・『智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい』・・・」とマルクス。
「何だ?」
「日本の小説家、夏目漱石の『草枕』の冒頭だよ・・・まさに我々のことをさしているとは思わんかね?今の私はこの国に住んでいる日本人に雇われている・・・ブレーンとしてだ。君もどうかね、弁護活動や慈善活動で人生を終わらせるには惜しい頭脳の持ち主なのだから・・・」
「ヒグマのことか?ヤツは国際的に指名手配されているテロリストだ・・・テロリストの使いっ走りになるとはいかにも貴様らしい・・・」
「ただのテロリストではないぞ・・・死んだはずの私を甦らせたのだからな・・・地の底より起き上がりしミーシャは、汝を甘言で陥れようと計らん・・・娘さんは浮かばれる・・・君に私からのメッセージを正しく伝えたのだからな・・・」
「貴様!!やはり、貴様が娘を!!」
「その通り。私が直接手を下した。もう一度聞く、我々の仲間にならないか?人生を自分自身にふさわしく終わらせるために・・・」
「答えはこれだ!!」と、クラウス、拳銃の引き金に力を入れる。
弾丸が発射された瞬間、マルクスはその場から消え、窓ガラスを突き破って、老人とは思えぬ走りであっという間に視界から消えた。
「ちっ・・・噂通り、改造済みか・・・」
そこへ、音もなくクラウスの背後に現れる美女。
「総長・・・」と美女。
「ドミニクか、そろそろワイルドが到着する頃だな。標的のクロスは先ほど死亡したと知らせが入った。それを確認しつつ、奴らの戦力を試せ」
「了解」

日本。成田空港。貨物セクション。
メキシコより草波充てに遺体が送られたとの知らせが入り、受取人として草波が出向いている。
車椅子を押しているのは、サングラスをかけた神林瑠衣子である。
「エリカ・ヴォルフ・・・GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)の一員、クロスの女だった・・・」と草波。
「それが何故日本へ?」と瑠衣子。
「クロスの遺言でな、二人とも死んだら横浜の墓地に一緒に埋葬して欲しいとのことだ」
「その通りになさるんですか?」
「うむ、裏切っても部下は部下だ、約束は果たすさ」
セクションに棺が搬入され、空港職員とともに身元確認のための手続きが行われる。
まず草波の身分証明書が照会され、次に検案書がチェックされ、遺体がエリカであるかどうかの確認・・・
そこで、棺の蓋が開けられ、青ざめたエリカの顔が見える。
首元は切断の跡があり、メキシコのエンバーマー(死化粧師、防腐処置職人)によって縫合されていた。
「うん、間違いない。エリカだ。ところで死因に交通事故死とあるが・・・交通事故死にしてはずいぶんきれいな遺体だな?」
「打ち所が悪くてポックリ逝ったのではないですかね?」と空港職員。
「首が飛ぶほどの衝撃でこんなにきれいに死ねるか?おかしいだろ?」
しかし、空港職員の視線は草波から外れていた。
棺からエリカがむっくり起き上がって、こちらへ歩いてきたのだ。
棺のなかに隠していたサーベルを手に・・・
シュッとサーベルが閃き、草波の顔面を狙うが、間一髪で草波の車椅子が瑠衣子に蹴られ、代わりに空港職員の目から後頭部へ深く突き刺さる。
同行していた他の職員たちが悲鳴をあげるなか、全裸のゾンビといった格好のエリカがサーベルを軽々と引き抜き、パッと振り返りながらサーベルの一閃で草波の首をはねようとする。
その後頭部をカーボン製の直杖で小突いて、俯けさせて、斬撃をかわし、瑠衣子の直杖がエリカに掴まれて放り投げられると、よろめきながら倒れた瑠衣子めがけてサーベルが振り下ろされる。
ガチンと鋭い音がして、床にサーベルが当たって火花が散り、転がってかわした瑠衣子、スカートのなかに仕込んだインナーホルスターからS&W M65 357マグナム 2インチを抜いて、サングラスの奥から見えない目を向けて、棺を開けた時に覚えたエリカの匂いと呼吸音を頼りに、357マグナム弾を二発、心臓に正確に撃ち込んだ。

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サーベルを握ったまま、棺と一緒にひっくり返り、身体を二つに折って絶命する。
そこへ草波、自分で車椅子を動かしながら近寄り、エリカの顔を掴む。ずるりとそれは外れ、人肉の仮面となって草波の手に残り、エリカの顔の下には見たこともない白人の女の顔が現れた。
「ニセモノじゃ埋葬出来んな・・・」
瑠衣子、黙って拳銃を納め、車椅子を押して貨物セクションから立ち去る。

グルジア。首都トビリシに向かうハイウェイを疾走する六台の電動バイク。
飛葉、マック、画竜、天田、リープヒェン、馬力の順で一直線に突き進んでいる。
画竜、サングラスの奥から過去を回想する。

「ワイルドは二度死んだ・・・弟の“世界”も・・・」

コンクリート・ゲリラの拷問で死んだ世界の遺体と対面する航空自衛隊の制服姿の画竜・・・

闇の中を写真がひらひらと舞い落ち、そこにはサーカスの空中ブランコの花形スターだった“兄弟”が肩を組んで並んでおり、それが画竜と世界だった・・・

その写真が激しく燃え上がり、秘熊親衛隊の軍勢に突っ込んでいく7台のバイク。
記憶喪失だが身体は野獣そのものの飛葉、世界の格好をした画竜、そして後は姿形が似ているというだけで雇われた、八百、ヘボピー、両国、オヤブン、ユキのイミテーション・・・

「イミテーションだったが、心はワイルドそのものだった・・・」

まず、両国がバイクごと機銃掃射を食らい蜂の巣になるが、そのまま装甲車の列に突っ込み、バイクに仕掛けた爆弾を爆発させて、装甲車の列ごと親衛隊の何人かを道連れにする。
次に、八百が穴の開いた列に突っ込み、退却しながら機銃掃射してくるのを全身に浴びながら、秘熊政権と癒着していたCIA長官の乗るリムジンに突っ込んでいき、おなじくバイクに仕掛けた爆弾で自爆する。宙を飛ぶ砕けた八百のサングラスとCIA長官の首。
次に、オヤブンが親衛隊隊長とそのチームの隊列に突っ込んでいくが、バイクで自爆をはかる前に、隊員たちに飛びかかられてバイクから引きずり倒され、銃剣でメッタ刺しになる。そこへ隊長が拳銃でトドメをさそうとするが、オヤブンが隠し持っていた出刃包丁でノドを突かれて相打ちとなる。
次に、へボピーが秘熊首相の乗るリムジンめがけて突っ込み、真っ正面から衝突し、ハデに自爆を遂げる。
しかし、リムジンは装甲車並の頑丈さで破壊されたのは運転席のみで、後部座席の秘熊首相は無事だった。
ヒイヒイと這って、必死で逃げる秘熊。
そこへ飛葉、走り寄って、ショットガンを構えるが、親衛隊の機銃掃射を浴びる。
と、間一髪、ユキが楯になって銃弾を全身に浴び、飛葉へのダメージを最小限に抑える。
飛葉、ゴーグルから涙を流しつつ、バイクから降りて、よろめく足取りで秘熊の後を追う。

後ろからは、画竜も全身に銃弾を浴びつつ、訓練された腕で確実に敵を撃ち倒し、まだ息のあるオヤブン、ユキにトドメの一発、情けの一発を撃ち込み、バイクを降り、やはりよろめく足取りで飛葉、秘熊の後を追う。

サンフランシスコの果て・・・遙か遠くに見えぬ日本国をのぞみながら、秘熊、海のなかをバシャバシャと不格好に歩き、その背後に飛葉がたちはだかり、ショットガンを構えて秘熊の背中を撃ち抜く。
血を吐いてうつ伏せに海の中に倒れる秘熊。

続いて飛葉も海の中に倒れ込み、それを見て画竜、発煙筒を取り出して着火し、空中へ向けて大きく煙をあげながら振り回して、片方の手で飛葉を海の中から引き上げる。

作戦終了・・・!!作戦終了・・・!!

空中を飛び回る十数機の米軍の軍用ヘリ。そのうちの一台に草波が乗って、画竜に向かって深い視線を送っている。

・・・・・・

それから、画竜は世界のヘルメットとワイルドのユニフォームを草波に返し、米軍経由でアフリカに渡った・・・

「多分、秘熊は悪運よく、海中で飛葉の散弾を食らったのだ・・・それで致命傷とならなかった・・・。かなり時間は経ってしまったが、今度こそ作戦を完璧に終わらせる!!」

回想を終えた画竜の目の前で、飛葉たちが急ブレーキをかけて停まったので、自分も急停止する。
視線の先、ハイウェイの上にはBMWバイクが六台並び、その上にはスパイクつきのプロテクターに身を包んだライダーがまたがり、それぞれ拳銃、ショットガンを持っている。
「なンだよ、あいつら!!やる気か!!」と天田。
「そのようだナ・・・全員戦闘準備!!」と飛葉、バイクからArmsel Strikerを取り出して肩に担ぐ。

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ハイウェイ上で6対6、12本のタイヤマークが交差しようと、焦げたゴムの匂いを漂わせた。
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