見たことのないものの方がリアル。
だからドリーマーのあたしは常にリアリティーに生きている。
夢見るちんぽこ、なんてすてきなカタさ、大きさ、長さ。グッと反り返ったそれは現実に見たことがないからこそ、あたしのなかでは凶悪なまでに実感がある。
そいつをグイッと奥までハメハメ。
あたしの脳のなかをCTスキャンできるなら、脳みそのなかをちんぽこがヌキサシしているのが見えるだろう。脳みそがトロトロにとろけきって、キュッとちんぽこをくわえこんで射精をうながす。あたしのナカユビはすでにおまんこの上には置かれていない。両手ともフリーで虚空をかきむしっている。射精開始。脳みそのオクのオクまでドクドクッと注ぎ込まれる精液。あまりにも大量なので、目、耳、鼻、口から溢れ出る。ノケゾッちゃう。
現実という名の夢へ帰還、あたしは目を見開く。
ハジメテのドラッグレス・ドラッガー経験。クスリなしでトベる。オトコならちんぽこをコスらなくってもそのまま勃起してイクことができる。犬神先生から教えてもらった精神的セックスの奥義だ。ベッドからふらふらと立ち上がりトイレに直行、便座に腰掛けて黄昏れる。目が奥の方へ引っ張られる感覚。ドアの内側に貼った流血ピンククマ、グルーミーのシールがアニメのように動き出すのを見る。両目を離すようにグリグリ。グルーミーが2匹に増える。これは面白い。寄せて2匹を合体させたり、分裂させたりして遊んでいると、トイレットペーパー、タオルがゆらゆらと揺れて、こちらへにじり寄ってきた。そこで目をぎゅっとつぶって、世界を真っ暗にさせる。深呼吸。
狂うのはここまで、あたしはもっとうまくやっていける。
こいつはすごい体験だ。
フツーにここまでできちゃうのに、わざわざ脱法ハーブとかキメてるのってホントの意味でノータリンなのね。犬神図書館でカルロス・カスタネダの本を読んで、想像上のペヨーテを口にする。本に書いてある通りの幻覚体験を追体験し、あたしなりにアレンジして、あたし自身のトリップをモノにして、後日反芻。
――――そうやって内部風景はだんだんできあがっていく。
あれもこれもオトコ日照りの先天性処女のお見苦しい自己陶酔に過ぎないのだけれど。今のあたしにできることはそれだけ。他のコみたいにUFOキャッチャー、プリクラにハマることもなければ、アニメイトに通い詰めて二次元に萌えることもない。夢中になれることといえば、おなにーだけ。それとマミちんとのせっくす。もっともっと夢中になるためにあたしは犬神図書館で本を読み、精神的に年齢を重ねる。フツーの人が一年かかって読む量を一ヶ月で読んだから、一年で12歳年取るわけだ。合法的にハメてもらえる年齢まで後五年。それまでに60歳分老けちゃってるわけよ。中身はババー、カラダは処女。そんなあたしでも抱いてくれますか、くれますか?
小さい頃、あたしは誕生日プレゼントにでっかいクマのぬいぐるみをねだった。
パパじゃなく、じーちゃんが買ってくれた。
パパが買ってくれなかったのは拒否したからだという。理由は言わなかったが、でっかいクマのぬいぐるみに馬乗りになってぱんつごしにまんこをグリグリするようになった時にわかった。パパの嫉妬はぬいぐるみにさえ及ぶ。ムスメを持つすべてのパパは潜在的近親相姦者だ。あたしは「パパとはもう一緒に(お風呂に)入りたくない」と宣言した時の絶望的な表情を思い出す。あのカオを思い浮かべてオカズにしながらぬいぐるみにまんこをグリグリコスりつけた時のなんともいえない背徳感。
で、犬神先生はあたしにとってしゃべったり、歩いたり、イロイロなことを教えてくれるクマのぬいぐるみだ。ごめんね、パパ、もう一度あの絶望的なカオをして。あたしが他のオトコにハメられることを想像して。
ジッサイ。食卓で犬神先生のことばっかり話していると、目に見えてパパの機嫌は悪くなる。たまらない、ああいうカオ。あたし自身も近親相姦のシチュエーションに燃えてコーフン。
それゴシゴシ!ゴシゴシ!もうあたしが誰だかわからない、ぬいぐるみにまたがってるのは一体誰なんだ、ゴシゴシ!ゴシゴシ!あんたはあたしのもの、カンジるか?ゴシゴシ!ゴシゴシ!・・・クリちゃんがプックリトガッてきて、おもらし。
クマのぬいぐるみはそうやってだんだんあたしのニオイに染まる。
いつの日か、犬神先生もあたしのニオイで染まってくれるだろうか?
くされまんこは今日も本を読み続ける。
子供たちの声が聞こえる・・・おい見てみろよ、まんこがカパッと開ききって本を開いてるゾ。ほんとだ、全くだらしねえや、あれじゃアタマがよくなるどころか、ますますマンコになっちゃうじゃねえかヨ。あたしはそっと本から目を離し、子供たちを見る。子供たちはこちらに目もくれず、本棚からワンピースの最新刊を取っているところだった。
あたしは本を片手で持って、もう一方の手でそっとぱんつを脱いだ。おしりを浮かせてもぞもぞしながら、制服のスカートのなかでマジにまんこをさらけ出した。でもスカートが邪魔で見えない。心臓がドッキドキ。小4のがきんちょ相手にナニやってるんだろう?何度も読み返してるくせにそんなに熱中するなバカ、こっち見ろ・・・見てよ・・・そこへめくりあげられるスカートの前にでっかいカラダが立ちはだかった。上も下も黒いスウェットに身を包んだ犬神先生は退院したばかりでげっそりやつれていたとはいえ、ホントにクマそのものだった。
眉をお茶目につり上げてにやっと笑う。「プリン食べるかい?」
なんかガックリ。後日マミちんとおしゃべり。あたしのハナシを最後まで聞いて、マミちんがぼそり。
「おかしくなる前に先生になんとかしてもらわないと」
「それって先生にハメてもらうってこと?」
あたしの顔をじっと見つめるマミちん。
「ハメてもらえたとして。そうやって男女関係を結んだ後のことを考えてるの?あたしは無理。先生とこれからもいい関係でいるためには常にコドモでいなきゃ。あたしが言うのは・・・」と続ける。「コドモらしくギリギリまでヤルことよ。そこまでなら先生は黙認してくれる」
「するってーと、マミちんはヤッてるわけだ、先生と?」
「うん。スキンシップの域を出ないんだけどね」
なんてこった。
クッソ、もっと早く言ってよ、あたしも混ざりたかった。
その晩、あたしはクマのぬいぐるみをコインランドリーに持っていって初めて洗濯した。ニオイがしみついた昔のあたし自身にバイバイ。最後に思い出深い毛並みを撫でる。時々指先にカリカリしたものがひっかかる。あたしの体液が渇いたもの。
メスのマーキングが現実を浸食する時がきた。
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