http://www.amazon.co.jp/dp/4062185970
赤江さん(玉袋筋太郎の本名)が面白い本を出したので、久しぶりにマンガ以外の本をみなさんにもオススメしたい。
みなさんは一度はスナックなるものに入ったことがあるだろうか?
私はオヤジによく連れられていったので小さい頃から出入りしている。しかも極道のイロが経営している店ばかりだったので、上半身ハダカでモンモンをむき出しにしながら飲んでいるコワモテのオッサンをよく見かけた。今はそういうイキがっていたフンイキも昭和とともに遠くなり、残ったのは老いぼれたママと素性がよく分からないチーママ、それからメンヘラ丸出しのホステスととっておきのナポレオンだけである。
店はたいていこんな雰囲気のところにある。
私は一度冗談めかして、ヒットマンがカチ込みやすそうな場所だねぇと言ったことがある。そしたら昭和30年代にほんとうに幹部が飲んでいる最中に撃ち殺されたのだそうである。ママのダンナであった。「まあ元からロクデナシだったからちぃーとも悲しくなんかなかったけどサ、ホラホラ、ココの穴ぼこ、弾丸がめり込んだとこよ」この店も十五年前にママが亡くなって、周辺ごと更地になり、今はマンションが建っている。
病気をしてからは足が途絶えてしまったが、浅草だけでなく、新小岩、市川にも行きつけのスナックがあって、そこでハイボールとビールを飲んでいて、そこもやっぱりタヌキからやっとこ人間に化けたママ、キツネが上手に美女に化けたチーママ、わけもわからずに働いているホステスがカオを並べているのだった。
「清ちゃん(私の呼び名である)、今夜は何が食べたい?」
そう聞かれると気分次第で料理名を言うのだが、ホッケ焼きある?と言った時は食材が手元になくてもホステスに原チャリで24時間営業のスーパーへ買いに行かせて焼いてくれた。
赤江さんは著作のなかでビールは必ず「おビール」と言うと書いているが、むしろ、「おビール」と言わない店は見たことも聞いたこともない。高知でTV局関係者に連れられていったパブでも「おビール」と言っていたし、全国共通の言い方なのであろう。
そして個人的にスナックは、美酒、美食を愉しむ場所ではなく、妖女とのコミュニケーションを愉しむ憩いの場だと思っている。その証拠に、ビール一杯からすでにマズイ。
ミネラルウォーターはきまって水道水・・・あるある。笑。
赤江さんの師匠譲りの毒舌は限りなくスナックへの愛に満ちている。酒が飲めないヒトでも面白く読めるので買い。イラストは東陽片岡。味わい深い!
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