イチバン最後のは江戸時代の金魚鉢を再現したものだそうだが、フォルムからしてアンティーク感はある。
こういう水槽が欲しくて、もう何十年も前から骨董品屋巡りをしながら探している。eBayなどのオークションでたまに見かけても明らかにぼったくりの値をつけていて、鬼面毒笑してしまうのがほとんどだ。
なければ作ってもいいのだが、ブロンズの彫金はやったことがないので自信がない。そこに時間と金をかけるよりは完成品を買った方が早い。
生まれて初めて見た水槽は祖父が持っていたステンレス枠のデカイ水槽で、ガラスと枠の継ぎ目から水が漏れるのをパテで塗り固めていたやつだった。そのなかで飼っていたのはランチュウであったが、私が四歳になる頃に全身が真っ白にカビて死んでしまった。
アンティークは今の性能のいい水槽とは違うから、何よりも手入れが大変である。祖父のデカイ水槽には隅っこに排水用の蛇口がついていたけれども、錆びて動かなかったので結局風呂桶でくみ出さなくてはならず、非常にめんどうな思いをした。そこでオヤジが頭にきて粗大ゴミに出してしまったのだが、実にもったいないことをした。あちこち修復すれば、ゴールデンアロワナを余裕で飼えるくらいの大きさと豪華さだったのである。
とにかくアクアリウムは根気のいる趣味だ。ただでさえ自然に反した行為なのだから、我が手でいかに自然に近づけるかに集中しなければサカナは長生きしない。
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