少年漫画雑誌、ジャンプ、マガジン、サンデーを読んできた方にはお分かりのことだろうが、この三大誌には奇怪な現象がある。一方でヒット作が生まれると、ライバル誌でどうみたってパクリだろうとツッコまざるをえない新連載が始まるのだ。
例えばジャンプの「ドラゴンボール」に対してサンデーの「YAIBA」。
どちらもヒットし、出版社としてはカネになった。こういうのも事業戦略なのかもしれないが、同人誌時代から青山剛昌先生を知る私としては、今ひとつやりきれないものがあった。
今まではジャンプとマガジンで「ワンピース」が同時進行しているとみられていたが、サンデーで「マギ」が始まった時はとうとう三大誌で「ワンピース」がそろい踏みしたと意地悪な見方がされたものだ。
私は「うる星やつら」連載終了以来少年サンデーを買ったことがないので、全くノーマークだったのだけれど、犬神チルドレンの子が持ってきた単行本を拾い読みしていて、これは戦略として初心にたちかえった少年漫画の王道なのではないかと感じた。
それだけ、「マギ」にはパクリのかけらもない、まっすぐなものがあったのである。
私の世代では懐かしい名前の、アラジン、アリババ。それだけでペルシャのおなじみの魔法と冒険への憧憬が蘇り、現代風に味付けされた少年漫画としてのキャラ立てもあって、無理なくスッと物語に入っていける。
絵も女性作家ながら、アツイものを感じるし、TBSがゴールデンタイム前にアニメ放送をぶつけてきたのも当然の流れといえよう。
ただ、漫画はいいのだが、アニメは第1話で上にあげたライラのエピソードがざっくりハブられていたので私は不満だった。
ジャンプ、マガジン、サンデー、いずれも私が少年時代に夢中になったようなテンションから遠くかけはなれてしまったが、少年誌としてコドモ心をつかむものがあれば少なくとも廃刊はまぬがれることだろう。それと分かってしまうようなパクリ合戦より、「マギ」のようなまっすぐな作品を。
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