渦を巻く奇怪な家。
部屋から部屋へ通り抜けていくと、身体が中心に向かっていく感覚を覚えるのに、どの部屋も窓からは南向きの景色で、陽の光がさんさんと入り込んでくる。
どの部屋も箪笥、蒲団、仏壇があり、恐ろしく散らかっている。
自分の嫁だという見たこともない女が後を追いかけてくる。
最後の部屋は生前の父が使っていた部屋で、箪笥の上には父の金の指輪、高級腕時計、数珠、マイルドセブン、ロンソンライターが置かれている。
私は窓を開けて外へ出ようとするが、すぐに網戸が閉まる。
網戸を開けてもまた閉まり、そうこうしているうちに女が背後に迫ってくる。
私は網戸を蹴破り、外へ飛び出す。すると、庭で取っ組み合いをしていた初代ウルトラマンと帰ってきたウルトラマンがこちらを見て、「逃げるぞ!!」と声を張り上げる。
私はブロック塀を乗り越えて、砂利を敷き詰めた駐車場へ出る。そこには初老の男性が数十人の園児を連れて突っ立っており、「父上の部屋だけが本物だ。そこを突破するとは信じられん。君はほんとうに人間なのか?」と言ってくる。
私はすっくと立ち上がり、両手をぱんぱんと叩き合わせて砂利をはらうと、財布を取り出して電車賃があるかどうかを確かめ、男性と園児たちを無視して駅の方向へ向かう。
駅は木造だった頃の亀戸水神駅で、入口にはウルトラ兄弟全員が張っていた。ウルトラの父、ウルトラの母、おまけにキングまでいる。まいったなぁと思い、隅田川方面へ歩いていき、川のなかへ入り、我が家の方へ向かって泳いでいった。
顔のすぐそばを、小さな木の舟が流れていき、その上には見覚えのある人の生首がのっかっていた。
そこで目が覚めた。
・・・・・・
今朝見た夢のおおまかな内容である。枕元には夢ノートなるものが用意されてあって、起きた瞬間から覚えている限りのことをメモっておくことを少年時代からの習慣にしている。
時々、メモるのを忘れて、気がついたらものすごい夢を見たことだけは覚えていて、肝心の内容をすっかり忘れてしまっていることは何度もある。
ラヴクラフトいわく、夢はもうひとつの人生である。
従って、夢を出来る限り記憶にとどめておくのは自然な欲求だと思っている。そして、私にとっては創作の源になる。
上に書いた内容では、異次元の家が何かに使えそうだ。
みなさんも枕元に夢ノートのご用意を。
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