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2010年10月24日23:32

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映画「1984」を観る。

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http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=1905

正是共产党党员渴望着民主主义。

ひょんなきっかけで知り合い、かれこれ三十年以上も文通を続けている香港の友人からメールが来ていた。

“今の我が国はジョージ・オーウェルの「1984」そのものだ”

天安門事件の頃は比較的まだよかった、軋みがなかったからだ、国民は面倒なことに興味がないか、または避けていた。
しかし、ここのところ、軋みはひどくなる一方で、反日デモは明らかに我が党の統率力の低下を示している。
党への反勢力をそのまま、反日感情へとごまかしているのだ・・・

私は中国の文化、中華料理、中国武術、中国文学は大好きだが、共産党は大嫌いである。にもかかわらず、バリバリの共産党員と文通しているのは、共産党員のナマの声が聞けると考えたからである。
言わば、中国版ウィントン・スミスだ。

手紙もメールも当局の検閲が入ってるので、不適切な話題に関してはエスペラントアルファベットを改造した暗号を使用した。

幸い、現在まで見破られることなく、彼は存命し続け、党員としての職務を果たしながら、私と好きな海外文学について語り合いつつ、自国の愚痴をこぼしている。

一匹のヒラ党員がいくら愚痴をこぼしたところで、中華人民共和国は何一つ変わらないのだが、貴重な情報を引き出せるのはたいへん興味深い。北朝鮮の金正日が我が国の「男はつらいよ」の大ファンなのはよく知られているが、共産党の最高幹部たちも「男はつらいよ」のファンで、DVDも全巻揃えているというのを聞いて、私は寅さんが実は中国人だなどと言い出すんじゃないだろうなと苦笑いした。
真面目な話。
共産党とはイメージが全く違う「男はつらいよ」がなにゆえにこうも好まれるのかというと、文通相手の彼によれば、いいガス抜きになるからであり、日本へのあこがれを増長させるたくらみでもあるのだそうだ。

中国人、韓国人、北朝鮮人にとって。

日本のあなたたちがパリ、ニューヨークについてキラキラと語るように、東京はキラキラと語られるあこがれの都市なのだ。

愛憎は背中合わせの感情であるから、キラキラとしたあこがれをヌラヌラとした憎しみ、妬みに変換するのは実にたやすいことだ、と彼は言っている。だから、反日デモ、サイバー攻撃に参加する若者たちは、ほんとうは日本大好きな人たちなのだと。

そんなことが暗号で書かれてあるのを眺めながら。

私は映画「1984」を約二十年ぶりに見返して、はらわたがねじれるような奇妙な感情に支配された。

“正是共产党党员渴望着民主主义。”

暗号ではなく、漢語で書かれた、最初の頃の手紙の一文を思い出して、私はさらに奇怪な感情を覚えた。

“共産党党員は民主主義を渇望している。”
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