行ってがっかりした彼氏の部屋ランキング
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私の女の子へのお熱ぶりは、性別を超えて歌舞伎俳優の若手、女形修行中の少年たちにも及んでいまして、小学生の頃から目をつけてそれなりにお付き合いさせて頂いております。
彼らは女の子の格好をしていても、男の子ですから、あちらさんは私のことを「(年上の)彼氏」、こちらも「(年下の)彼氏」と呼び合っています。笑。
で。
本やヘンなもののごった煮のような犬神図書館と違って、彼氏たちの部屋はほんとうに何もないんですよ。
旅館の一室そのまんまで、押し入れには着替えと私服、化粧箱が入っているだけ。
本来、修行中の歌舞伎俳優には世間の少年たちと同じ生き方は許されず、来る日も来る日も厳しい稽古の繰り返しゆえに、こういう部屋になるわけです。
プライベートさえも修行なので、私のような生臭坊主と恋愛ごっこをしたり、お寿司などの食事を共にしたりするのも稽古なんですよね。
私はそれをよく知っていますから、誕生日プレゼントにゲーム機などの遊具を買い与えるようなことはしません。観葉植物にと食虫植物を手渡すことを常としています。
そして、一人の部屋に遊びに行って、お互い座卓を挟んでじっと見つめ合い、無言のまま、障子の窓を見やって、陽に当たるハエジゴクの影を眺め、一匹の虫がぶんぶん飛び回ってパクリとやられるまでずーっと座っている・・・
そのうち。
「そろそろ帰るわ」と私。
「もうですか」と彼氏。
「じゃあもうちょっと」
「お茶でも淹れます」
「うん」
こんな風にして、二回くらい帰ろうとするのを引き留められ、結局一日中なんにもせずに、なんにもなさすぎる部屋で一緒に座っているわけですが、実は立派な恋愛ごっこで、激しい攻め、受けの応酬が心理的に展開されているんですよ。
そのためにも部屋にはかえって余計なものがなさすぎる方がいいのです。
これもまた稽古也。
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