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2008年12月21日16:35

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せいまん縁側放談 �� 「生活レベルの下げ方、上げ方」

この私、犬神博士と、禅僧の万太郎がお寺の縁側で繰り広げる「世間話」、せいまん縁側放談、第三回目は未曾有の大不況におけるサバイバル法としての「生活レベルの下げ方、上げ方」。

「よっ、風邪大丈夫かえ?」と万太郎。
「大丈夫じゃねえよ、見てみねえ、このツラ。ひでえもんだあな」と私。
「確かにひでぇ、頬がげっそりこけちゃってるじゃねえか。そういや、食中毒からこっち、何キロ痩せた?」
「十六キロだよ」
「今何キロ?」
「七十五キロ」
「大変だ、そんな体重になったの、小学生以来じゃねえのか」
「全くだぜ・・・よしこさんによ、血の滴るよォな新鮮な生肉買ってこいっつったらよ、そのまんま、肉屋に行って『血の滴るような新鮮な生肉を下さい』って言って、回りのお客さんをドン引きさせたんだってよ」
「オレも聞いたぜ、肉屋のオヤジ、笑ってたナ・・・でもホントにドン引きなのは、そいつをナマのまま食っちまうおめえだよ。胃が弱ってんのに、消化しきれねえだろ?」
「丸呑みするわけじゃねえ、エスキモー式でやってんのさ。つまり、ガムみてえにくちゃくちゃと噛み続けるんだよ」
「うへっ、うめえのか?」
「味よりも気分的にグッとくるぜ、おめえもやってみな」
「結構だあね、ところで毎日毎日新聞やテレビで不況のことばっかしやってるもんだから、こっちまで暗い気分になるぜ・・・何かスカッとする話ねえか?」
「ねえよ、それよりこんな世の中だからこそ、ライフスタイルを省みて、生き延びられるようにレベルを下げなくっちゃあ、この先やってかれねえぜ。まず、基準をオレんちのガキの頃の家庭に合わせると・・・」
「おめえのじいちゃん、オヤジさん、思い出してみると奇人変人だったけど、家庭生活は教科書みてえに糞真面目だったなぁ・・・」
「そうだろ?旗日に国旗を門前に掲揚するとかな・・・もっとも一番厳しかったのは、朝食、昼食、夕食と必ず家族揃って食べるってことだったけどね」
「確かにそりゃ基準中の基準だろ」
「うん、だけど、今じゃこんな家庭はほとんどねえと言ってもいいだろうな・・・経済以上に心が貧しくなっちまってるからな。それでね、オレんとこの何を基準にするのかってえと、メシなんだよ。銀シャリ、おみおつけ、おかず、漬物、そしてお茶。加えてデザートとしての果物。
これを基準とするとだな、イマドキの生活レベルは全然ハイレベルなんだぜ」
「えっ、そうなのか?おめえんとこ、結構なレベルだと思うけどな」
「見方が違うよ、イマドキはコンビニ弁当だの、外食だのと他人様に頼る食生活がほとんどじゃねえか。それにかかる食費と、家庭での食費を比べてみなよ、最大で一万円から違ってくるんだぜ」
「むう、それで基準以下の低レベルとは?」
「ズバリ、粗食だよな。オレたちが時々やる精進食を最低限まで落としたアレさ、水漬けだよ」
「ああ、メシに水だけかけて食べるやつな」
「そう。アレだけじゃキツイから、梅干し、たくあんをつけて、ちょっとだけ上げて、最低限としよう」
「でもよ、コンビニ弁当、外食に慣れた連中にゃ、いきなり水漬けはキツイだろ?」
「キツイ以前に、失業しちまってカネがなくなりゃあ、文句のひとつも言えねえさ。経済的には、そこまで下げて初めて、活路が見出せるだろう。昔はまず光熱費から切り詰めたもんだけど、今じゃパソコンとかがあるから、食費から切り詰めるのが先だよな」
「ホントはパソコンどころじゃねえのに」
「いや、パソコンなしじゃ仕事出来ねえもん。そして水漬けでしばらくガマンして、財布とにらめっこしながら、少しずつ、一品ずつ足していくってえのが目的意識のある生活レベルの上げ方じゃねえかと」
「ああ、週末はゼイタクして焼き魚を食べるぞ!!とか?」
「そうそう。イシイのチキンハンバーグでもいいけどね。明日はこれを食べる、明後日は果物だってあんばいに・・・そのなかでストレスがたまらねえように、甘いものは水飴で間に合わすとかさ」
「水飴か!!どんなに貧乏してても、アレがあったおかげで世の中ハッピーになれたもんだなぁ・・・」
「そうだろう、オレだって、一週間を五百円で過ごしていた学生時代に水飴だけで1年分のストレスをやっつけてきたんだぜ。200円くらいの水飴だけでさ・・・」
「割り箸でこう、くるっと取って、グリグリと練り合わせて食べる・・・久しぶりに食べたくなったな」
「よし、おーい、よしこさんや、水飴買ってきて」
「はい?水がめ?」とよしこさん。
「水がめじゃねえ!!水飴だよ!!・・・全く・・・それで野郎はカネかかんねえとして、女の子はどうすんのかってえ話だ」
「あー、女の子はカネかかるもんなぁ・・・」
「オレさ、野郎に生まれて何が一番よかったかってえとさ、しちめんどくせえ、化粧だの、ブラだのつけなくていいってこったよ」
「やめてくれ、女の子に生まれたおめえを想像しちまうじゃねえか!!」
「ヘンな想像するんじゃねえ!!・・・そこで女の子にオススメしたいレベルの下げ方はズバリ、おばあちゃんの知恵ってわけよ」
「出たよ、このおばあちゃんっ子め」
「うるせえ、そういうおめえもオレが教えた米のとぎ汁で毎日顔を洗ってるじゃねえか」
「うん、あれはいいよ。肌荒れもなくってさ、この通りしっとりってね」
「とぎ汁以上に、低刺激の化粧品なんてねえんじゃねえのかって話だよな。ま、とにかく、今は本でもネットでも容易に知恵袋は手に入るんだから、めいめい自分に合ったやり方で節約して欲しいよね」
「おめえの言ってることはさ、つまり、ギリギリまで下げて、それから少しずつ上げることで楽しみを増やしていくってえこったよな」
「その通り。あの小室だって今どん底だろ。落ちるとこまで落ちたら、むしろ楽しみが増えたって思わなくっちゃあな」
「前向きだよなぁ・・・落ちたら自殺しかねえってえ連中もそうありてえもんだぜ」
「死にてえやつは死ねばいいんだよ。世の中は死にてえのを生かしてあげるような優しいもんじゃねえ。今も昔も変わりゃしねえんだ。自分がこの先、生きていきてえって思ったら、自分で生きる楽しみを見つけるのがほんとの人生なんだよな・・・おお、水飴!!どうした、はええじゃねえか」
「義兄さんの部屋にあったわよ」
「あー!!よく見たらこりゃあ、オレの買い置きじゃねえか!!ま、いいや、これも節約だあね。オレが一人でこっそり食べようと思って買ったのをありがたく食えよ、万太郎」
「そりゃありがてえ。遠慮なく頂かしてもらうぜ。ごっそり取っちゃっていいか?」
「そんなに取るんじゃねえ!!・・・いいだろ、食えよ、こうやってじっと見てるから」

そんなわけで。

若い子にはなかなか出来ることではないと思うのだが、いつも食べていたラーメン、牛丼、ハンバーガーは今日で打ち切って、明日から自炊、粗食にしたまえ。
そうして、女の子はおばあちゃんに習って、経済的かつエコな生活術をするように心がけたまえ。
そこから、少しずつレベルを上げていくことを人生の楽しみとしたまえ。
そうでなければ。
とてもじゃないが、生き延びられないと知りたまえ・・・
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