先日、洋書屋で Jerry EVENSKY という人が書いた"Adam Smith's Moral Philosophy"という本を見つけ、買って来ました。この本では、(´・ω・`)さんがおっしゃる「自由主義とシヴィク・ヒューマニズム」の問題を「"Chicago Smith" versus "Kirkaldy Smith"」という形で表現していました。
また、この本は、冒頭で「イマジネーションは知識よりも重要である」というアインシュタインの言葉を掲げ、最後にはジョン・レノンの「イマジン」(笑)を引用して締め括るといった具合に「想像力」の問題を重視していました。
Hi, Mr. アンジェラ・亮 ,Your indications are very interesting for me. Free market system is the one of the best great social systems , but It's not stable always, light? It's needs government intervention and regulation,sometimes.
How do you think about mixed economic system? I think the balance between free market system and regulation of government is needed.
As you say, Selfish is essential. But also Moral or sympathy is the fact everyone have.
アダムスミス問題とは若干論点がずれるやもしれませんが、道徳(あるいは規律or社会規範)を基礎付けるものとしての「利己心」の働きに着目した面白い(と私は感じるんですが)論文がございます。評判(reputation)をキー概念として(あと承認の印 seal of approval もそうですが)アダムスミス以上に自然的自由の体系を擁護しております。何らかの参考になれば幸いです。
Jeremy Shearmur and Daniel B. Klein、“Good Conduct in a Great Society: Adam Smith and the Role of Reputation”
http://lsb.scu.edu/~dklein/papers/goodConduct.html
ベンサムというよりはハイエク的、リバタリアン的な議論です。個々人の自由なかつ自発的な取引を最大限に保証する市場経済はスミスが所々で懸念するようには社会的な頽廃を導くことはなく、政府等外部からの介入がなくとも個々人に規律ある行動を促すような(=相手を出し抜いたり、騙したりすることが利益とならないような)仕組みを自生的に生み出すと。必要は発明の母よろしく、流動的で人間関係が希薄な社会では種々の社会集団による個々人の道徳の質に対する承認の印が「公平無私な傍観者」の代わりとして機能する。patchwork of reputational nexusesとしての自由社会に対する信頼表明と言えましょうか。