分母の有理化を必ずやるように指導しているところが多いようですが、中学の教科書を見ても、１／√２ の近似値を求めるときに√２ ／２の方が楽とは書いてあるけど、常に有理化するように、とは書いてありません。
相対論では分母に√（１−ｖ^2／ｃ^2）が出てきます。これを逐一有理化するのは面倒です。
１／πの分母有理化するのは絶望的です。
（１／π）／１ とでもすれば、「１」が「分母で有理数」となりますが、ここまでくると「分母の有理化」の定義がそもそも曖昧になります。
同じ値を色々な形で表現できる。目的の応じて使い分ける。
という事の方が大切だと思います。
「問題文に特に書いていなければ常に分母の有理化するようにする」という指導は疑問に思えます。
塾の生徒で「ルートで割ってはいけないの？」と質問してきた子がいました。「そんなことはなくて、単に最終的な答えの形では分母に根号を入れないようにしようというだけのこと」と答えたのですが、このあたり勘違いしている生徒も多いと思います。
√ｘの微分 、lim［h→0］（√（ｘ＋h）−√ｘ）／ｈ これは分子の有理化ですぐに出来るのですが、「分母の有理化」を徹底すると、そういう発想になかなか行かないように思えます。
相対論では分母に√（１−ｖ^2／ｃ^2）が出てきます。これを逐一有理化するのは面倒です。
１／πの分母有理化するのは絶望的です。
（１／π）／１ とでもすれば、「１」が「分母で有理数」となりますが、ここまでくると「分母の有理化」の定義がそもそも曖昧になります。
同じ値を色々な形で表現できる。目的の応じて使い分ける。
という事の方が大切だと思います。
「問題文に特に書いていなければ常に分母の有理化するようにする」という指導は疑問に思えます。
塾の生徒で「ルートで割ってはいけないの？」と質問してきた子がいました。「そんなことはなくて、単に最終的な答えの形では分母に根号を入れないようにしようというだけのこと」と答えたのですが、このあたり勘違いしている生徒も多いと思います。
√ｘの微分 、lim［h→0］（√（ｘ＋h）−√ｘ）／ｈ これは分子の有理化ですぐに出来るのですが、「分母の有理化」を徹底すると、そういう発想になかなか行かないように思えます。
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コメント(126)
>>[88]さん
前にも積分定数さんとのやり取りで書きましたが、
歴史的にみても無理数概念の把握には困難が伴います。
従って学習指導要領にも、目標として
平方根を含む「簡単な」式の計算ができること
とあります。
何処までが簡単なのかは曖昧ですが、
分母に平方根の和は含まないというのは決まっているようです。
また、教科書では、
分母にある根号は平方数を根号の外に出したとき、根号の中が一桁になる計算に限定されています。
逆に学習指導要領の範囲外にも関わらず、
多くの教科書が√7までの近似値を載せています。
これらのことから判断すると、
根号を含む計算では一桁の整数で割って、大体の大きさを理解出来ること、
を目標にしていると考えて良いのでは無いでしょうか?
原理的に同じなのだから、
という理由ですと、際限なく難しくすることが出来ます。
逆に、ゆとり教育では、原理をしっかり理解すれば、自ずと応用出来るだろうという
理念の元に教える内容を減らし過ぎました。
中学は義務教育ですから、その年代の大多数の生徒の認識力を考慮しないと、
いけないと思います。
前にも積分定数さんとのやり取りで書きましたが、
歴史的にみても無理数概念の把握には困難が伴います。
従って学習指導要領にも、目標として
平方根を含む「簡単な」式の計算ができること
とあります。
何処までが簡単なのかは曖昧ですが、
分母に平方根の和は含まないというのは決まっているようです。
また、教科書では、
分母にある根号は平方数を根号の外に出したとき、根号の中が一桁になる計算に限定されています。
逆に学習指導要領の範囲外にも関わらず、
多くの教科書が√7までの近似値を載せています。
これらのことから判断すると、
根号を含む計算では一桁の整数で割って、大体の大きさを理解出来ること、
を目標にしていると考えて良いのでは無いでしょうか?
原理的に同じなのだから、
という理由ですと、際限なく難しくすることが出来ます。
逆に、ゆとり教育では、原理をしっかり理解すれば、自ずと応用出来るだろうという
理念の元に教える内容を減らし過ぎました。
中学は義務教育ですから、その年代の大多数の生徒の認識力を考慮しないと、
いけないと思います。
>>[94]
そうなんですか・・・。そうするとやはり信憑性は高そうですね。
＞「自分は習っていない」
勉強すればいいのに・・・。というか、複素平面、大学でやらないのかな？
物理の教師が生物を教える羽目になって、困ってしまうというのは理解できる。制度的には、高校理科教員という括りではあるが、物理と生物では、趣がかなり違う。
高校数学に関しては、そういうのは考えにくい。好き嫌いとか、苦手な箇所はあるかもしれない。
私の場合、平面幾何はそれほど得意ではない。試行錯誤して何とか答えに行き着くが、模範解答はもっとエレガントだったりする。三角関数が絡んだ、置換積分と部分積分を駆使してやるような積分も、苦手というか、必ず計算間違いをするので、面倒くさくて嫌いである。理解はしている。
生徒の方が優秀だったりというのは、高校数学だと普通にあると思う。そういう生徒は素直にほめればいいだけであって、常に教師は生徒よりも高い位置にいないといけないと言うことでもないと思う。
しかし、数学で飯食っている人が行列や複素平面を「苦手だから勘弁してほしい」とか、言ってはいけないと思うのだが。
そうなんですか・・・。そうするとやはり信憑性は高そうですね。
＞「自分は習っていない」
勉強すればいいのに・・・。というか、複素平面、大学でやらないのかな？
物理の教師が生物を教える羽目になって、困ってしまうというのは理解できる。制度的には、高校理科教員という括りではあるが、物理と生物では、趣がかなり違う。
高校数学に関しては、そういうのは考えにくい。好き嫌いとか、苦手な箇所はあるかもしれない。
私の場合、平面幾何はそれほど得意ではない。試行錯誤して何とか答えに行き着くが、模範解答はもっとエレガントだったりする。三角関数が絡んだ、置換積分と部分積分を駆使してやるような積分も、苦手というか、必ず計算間違いをするので、面倒くさくて嫌いである。理解はしている。
生徒の方が優秀だったりというのは、高校数学だと普通にあると思う。そういう生徒は素直にほめればいいだけであって、常に教師は生徒よりも高い位置にいないといけないと言うことでもないと思う。
しかし、数学で飯食っている人が行列や複素平面を「苦手だから勘弁してほしい」とか、言ってはいけないと思うのだが。
92, 95 にゃーさん、積分定数さん
何を今更という感じです。
平成12年度入学者から「教科に関する単位」と「教職に関する単位」で取得すべき単位数
がかなり自由になり（合計は一緒ですが）、数学の専門科目の代わりに教職科目を取れば、
教員免許が取れるようになりました。
この制度の免許取得者は、30近くの若手中堅といったところでしょうか、
これから、どんどんこの制度による免許を取得した学生が輩出されていきます。
また、教員免許の修士レベル化ということで、
教科よりも教育実践（模擬授業、教育実習）が修士で義務づけられるようになり、
教科をより専門的に勉強したい学生には、教員免許のハードルがますます高くなります。
何を今更という感じです。
平成12年度入学者から「教科に関する単位」と「教職に関する単位」で取得すべき単位数
がかなり自由になり（合計は一緒ですが）、数学の専門科目の代わりに教職科目を取れば、
教員免許が取れるようになりました。
この制度の免許取得者は、30近くの若手中堅といったところでしょうか、
これから、どんどんこの制度による免許を取得した学生が輩出されていきます。
また、教員免許の修士レベル化ということで、
教科よりも教育実践（模擬授業、教育実習）が修士で義務づけられるようになり、
教科をより専門的に勉強したい学生には、教員免許のハードルがますます高くなります。
平成6年に一次変換と微分方程式は無くなりましたが、
少なくとも私の通っていた高校の先生は、そのことを批判していました。
大学の教員の多くも批判しておりましたが、一部に、
平面の一次変換だけ勉強してこられてもかえって大学での勉強の妨げになるので、
外した方が良い、
という主張もありました。
でも、実施してみたら、やっぱり一次変換を習って来ないのは困る。
何といっても、行列に関する入試を作るにしても数学的に意味のある問題が作れない、
ということで不評でした。
というわけで次の所謂ゆとりの改定では、点の移動、という名前で復活しました。
>>それよりずっと前から、そのレベルの人たちが教員になっていた
から
>>つまり、若手中堅だけじゃなく、古株の教師でも状況に大差ないのではないか？
は帰結出来ません。
そのレベルの人、の割合が大きなることを意味します。
少なくとも私の通っていた高校の先生は、そのことを批判していました。
大学の教員の多くも批判しておりましたが、一部に、
平面の一次変換だけ勉強してこられてもかえって大学での勉強の妨げになるので、
外した方が良い、
という主張もありました。
でも、実施してみたら、やっぱり一次変換を習って来ないのは困る。
何といっても、行列に関する入試を作るにしても数学的に意味のある問題が作れない、
ということで不評でした。
というわけで次の所謂ゆとりの改定では、点の移動、という名前で復活しました。
>>それよりずっと前から、そのレベルの人たちが教員になっていた
から
>>つまり、若手中堅だけじゃなく、古株の教師でも状況に大差ないのではないか？
は帰結出来ません。
そのレベルの人、の割合が大きなることを意味します。
>>[099]
１２年の改定後に、教師たちが有意に以前と変わったというデータはあるんでしょうか？
端的にいえば、６年の改定時に「複素数なんてわからないからやめてくれ」と言った教師の割合と、１２年の改定で「行列は苦手なので削除してくれ」と言った教師の割合に、違いはあったのでしょうか？
もう少し言えば、行列を習って複素数平面を習わなかった教師のうち複素数平面を嫌がった割合と、複素数平面を習って行列を習わなかった教師のうち行列を嫌がった教師の割合に、有意に違いがあるのか？ということ。
[094]のコメント
>昔，代数幾何の一次変換がなくなって複素数平面になったのもそういう要望があった
というのを見る限りでは、昔からこういう教師は一定の割合でいたのだろうから、りーさーさんの言う
>そのレベルの人、の割合が大きなることを意味します。
という結論は、少なくともこのトピックにこれまで出ている情報だけからでは、必ずしも正しいとは言えないと思います。
※
もちろん、自分がコメントしたような「昔も今も大差ない」という証拠となるデータも今のところは出ていないのですが、可能性として否定しきれる状態ではないんじゃないかということで書いています。
１２年の改定後に、教師たちが有意に以前と変わったというデータはあるんでしょうか？
端的にいえば、６年の改定時に「複素数なんてわからないからやめてくれ」と言った教師の割合と、１２年の改定で「行列は苦手なので削除してくれ」と言った教師の割合に、違いはあったのでしょうか？
もう少し言えば、行列を習って複素数平面を習わなかった教師のうち複素数平面を嫌がった割合と、複素数平面を習って行列を習わなかった教師のうち行列を嫌がった教師の割合に、有意に違いがあるのか？ということ。
[094]のコメント
>昔，代数幾何の一次変換がなくなって複素数平面になったのもそういう要望があった
というのを見る限りでは、昔からこういう教師は一定の割合でいたのだろうから、りーさーさんの言う
>そのレベルの人、の割合が大きなることを意味します。
という結論は、少なくともこのトピックにこれまで出ている情報だけからでは、必ずしも正しいとは言えないと思います。
※
もちろん、自分がコメントしたような「昔も今も大差ない」という証拠となるデータも今のところは出ていないのですが、可能性として否定しきれる状態ではないんじゃないかということで書いています。
>>[099]
もうひとつ。
>何といっても、行列に関する入試を作るにしても数学的に意味のある問題が作れない、
ということで不評でした。
これは、申し訳ないけど大学側の工夫不足な気もします。
なぜなら、一次変換はなくなったかもしれないけど行列の計算は残っていたのだから、行列の計算問題という形で一次変換の導入部を入試問題に出すことはできたはずだから。
まあ行列が数Ｃになっていたので、数�記僑腺造泙任糧楼呂任靴�試験しない学校では出せなかったのは確かでしょうけど、そこは大学側で範囲を決めることができたのだろうから、必要だと思うのなら数�沓辰眸楼呂亡泙瓩侘匹�っただけではないかと。
範囲に含んだからといって、そのすべての単元を網羅した出題にする必要もないわけだし、実際に数�沓辰泙任鯣楼呂砲靴覆�ら行列は一切出題せずに微積に偏重しているという大学もあったのだから、工夫のしようはあったと思うのです。
もうひとつ。
>何といっても、行列に関する入試を作るにしても数学的に意味のある問題が作れない、
ということで不評でした。
これは、申し訳ないけど大学側の工夫不足な気もします。
なぜなら、一次変換はなくなったかもしれないけど行列の計算は残っていたのだから、行列の計算問題という形で一次変換の導入部を入試問題に出すことはできたはずだから。
まあ行列が数Ｃになっていたので、数�記僑腺造泙任糧楼呂任靴�試験しない学校では出せなかったのは確かでしょうけど、そこは大学側で範囲を決めることができたのだろうから、必要だと思うのなら数�沓辰眸楼呂亡泙瓩侘匹�っただけではないかと。
範囲に含んだからといって、そのすべての単元を網羅した出題にする必要もないわけだし、実際に数�沓辰泙任鯣楼呂砲靴覆�ら行列は一切出題せずに微積に偏重しているという大学もあったのだから、工夫のしようはあったと思うのです。
104 の書き込みの文章が変なので書き直し。
行列の積というのは写像の合成という意味付けが与えられないと、
何故このような奇怪な計算をするのかが分かりません。
高校生にとっては入試にあるからという理由のみで勉強することになります。
もちろん、非可換な演算の導入とか、ゼロ因子を持つ代数系の紹介という点では、
全く無意味ではありませんが、それこそ数学科向けの内容で、
高校生一般に教える内容としては疑問符がつきます。
入試としては漸化式に絡めたり、ペル方程式を解かせたりで、
何とか行列の有用性を出そうとしているみたいでしたが、
漸化式では、行列を使わないで解く方が早かったり、
ペル方程式も数学科向けで、理系の大多数向けの問題として出題しても、
その意味は伝わっていないのではないかと思います。
行列の積というのは写像の合成という意味付けが与えられないと、
何故このような奇怪な計算をするのかが分かりません。
高校生にとっては入試にあるからという理由のみで勉強することになります。
もちろん、非可換な演算の導入とか、ゼロ因子を持つ代数系の紹介という点では、
全く無意味ではありませんが、それこそ数学科向けの内容で、
高校生一般に教える内容としては疑問符がつきます。
入試としては漸化式に絡めたり、ペル方程式を解かせたりで、
何とか行列の有用性を出そうとしているみたいでしたが、
漸化式では、行列を使わないで解く方が早かったり、
ペル方程式も数学科向けで、理系の大多数向けの問題として出題しても、
その意味は伝わっていないのではないかと思います。
>>[105]
[094]で河合さんは、
>昔，代数幾何の一次変換がなくなって複素数平面になったのもそういう要望があった
>でも，いざ複素数平面になるとこれも「自分は習っていない」と不評だった
とコメントされていますが、こういうことを言う教師の割合というのは、[091]で積分定数さんが紹介されている、
>行列は現場の教師からは評判が悪いのです。２次の正方行列は平面図形における一次変換に応用され、これが苦手な教師が多く、生徒以上に苦戦しています。削除して欲しいという現場からの要請があるのです。
ということを言う教師の割合よりも少なかったっていうことでしょうか？
また、河合さんが言うように、学力に変化があったのが代数幾何から数�毅銑僑足沓辰砲覆辰燭箸�、ということであれば、りーさーさんの言う１２年大学入学者からの変化とは時期が少しずれています。
（数�毅銑僑足沓辰硫歡�で高校を卒業した世代は、９年度入学者からはいたはずだから。）
もし、りーさーさんの言うように、１２年の単位制度の変更により変化があったのだとしたら、制度による違いとしては９〜１１年入学者とそれ以降との差を見ることになるんでしょうが、そこもそんなに違いがあるものなんでしょうか？
と、こんなことを書いているのも…
自分も仕事で色んな世代の人と話をしますが、代数幾何世代の学力が優れているとは感じたことがないからでもあったりします
むしろ、代数幾何世代の方が酷いと感じることも多々あり。
どっちかというと、昔も今も、
>でも，いざ複素数平面になるとこれも「自分は習っていない」と不評だった
というように、「自分が習わなかったことはわからない」という人が一番多いようにも感じています。
[094]で河合さんは、
>昔，代数幾何の一次変換がなくなって複素数平面になったのもそういう要望があった
>でも，いざ複素数平面になるとこれも「自分は習っていない」と不評だった
とコメントされていますが、こういうことを言う教師の割合というのは、[091]で積分定数さんが紹介されている、
>行列は現場の教師からは評判が悪いのです。２次の正方行列は平面図形における一次変換に応用され、これが苦手な教師が多く、生徒以上に苦戦しています。削除して欲しいという現場からの要請があるのです。
ということを言う教師の割合よりも少なかったっていうことでしょうか？
また、河合さんが言うように、学力に変化があったのが代数幾何から数�毅銑僑足沓辰砲覆辰燭箸�、ということであれば、りーさーさんの言う１２年大学入学者からの変化とは時期が少しずれています。
（数�毅銑僑足沓辰硫歡�で高校を卒業した世代は、９年度入学者からはいたはずだから。）
もし、りーさーさんの言うように、１２年の単位制度の変更により変化があったのだとしたら、制度による違いとしては９〜１１年入学者とそれ以降との差を見ることになるんでしょうが、そこもそんなに違いがあるものなんでしょうか？
と、こんなことを書いているのも…
自分も仕事で色んな世代の人と話をしますが、代数幾何世代の学力が優れているとは感じたことがないからでもあったりします
むしろ、代数幾何世代の方が酷いと感じることも多々あり。
どっちかというと、昔も今も、
>でも，いざ複素数平面になるとこれも「自分は習っていない」と不評だった
というように、「自分が習わなかったことはわからない」という人が一番多いようにも感じています。
>>[111]
自分も高校のころの教科書は捨ててしまいましたが、自分が書いたことは基本的に、当時の教科書や問題集（「大学への数学」の問題も含めて）に載っていたことのつもりです。
ベクトル方程式自体は、ひとつの単元として数Ｂの教科書に載っていました。
また、ベクトルを成分表示するというのも教科書の範囲。
複素数も結局は成分表示した二次元ベクトルの一種として扱えますし。
基底の変換は、ベクトル方程式だったか複素数平面だったかの基礎的な練習問題として登場していました。
「点の移動」という単元名ではなかったかも知れないけれど、その内容自体は教科書が理解できていれば十分出題可能な範囲だったはずです。
そうでなければ、当時の問題集はその多くが指導要領を逸脱していたことになるんじゃないかと。
自分も高校のころの教科書は捨ててしまいましたが、自分が書いたことは基本的に、当時の教科書や問題集（「大学への数学」の問題も含めて）に載っていたことのつもりです。
ベクトル方程式自体は、ひとつの単元として数Ｂの教科書に載っていました。
また、ベクトルを成分表示するというのも教科書の範囲。
複素数も結局は成分表示した二次元ベクトルの一種として扱えますし。
基底の変換は、ベクトル方程式だったか複素数平面だったかの基礎的な練習問題として登場していました。
「点の移動」という単元名ではなかったかも知れないけれど、その内容自体は教科書が理解できていれば十分出題可能な範囲だったはずです。
そうでなければ、当時の問題集はその多くが指導要領を逸脱していたことになるんじゃないかと。
前にもこのトピックの上の方で書きましたが、「教科書が理解出来ていれば十分可能」
という理由であれば、いくらでも問題は作れます。
とにかく「点の移動」に関しては、
前後の学習指導要領にはある単元だけれども、その当時の学習指導要領からは、
外されていた単元の典型例です。写像とか変換という言葉もありません。
にゃーさんの指摘のようなことは私の職場だけでなく、
他大学の人とも十分検討した上で、出題は無理、と判断したわけです。
そういうことがあったからこそ、現行の学習指導要領では復活しているのです。
来年から行列自体がなくなりますけどね。
「大学への数学」は学習指導要領を超えた説明をしている問題集の典型例です。
私の時代は一時変換はありましたが、固有値固有ベクトルという言葉はありませんでした。
でも、この問題集ではその言葉を使って説明をしていました。
問題集というのは検定を受けていないものであり、
問題集にあるからといって出題など出来ないのです。
その他にも、数列は1項からはじめなければならない、
とか、文系には条件付き確率を出題出来ない、
とか、文系には回転体の体積を出せない、
とか色々ありました。
という理由であれば、いくらでも問題は作れます。
とにかく「点の移動」に関しては、
前後の学習指導要領にはある単元だけれども、その当時の学習指導要領からは、
外されていた単元の典型例です。写像とか変換という言葉もありません。
にゃーさんの指摘のようなことは私の職場だけでなく、
他大学の人とも十分検討した上で、出題は無理、と判断したわけです。
そういうことがあったからこそ、現行の学習指導要領では復活しているのです。
来年から行列自体がなくなりますけどね。
「大学への数学」は学習指導要領を超えた説明をしている問題集の典型例です。
私の時代は一時変換はありましたが、固有値固有ベクトルという言葉はありませんでした。
でも、この問題集ではその言葉を使って説明をしていました。
問題集というのは検定を受けていないものであり、
問題集にあるからといって出題など出来ないのです。
その他にも、数列は1項からはじめなければならない、
とか、文系には条件付き確率を出題出来ない、
とか、文系には回転体の体積を出せない、
とか色々ありました。
ありもしないローカルルールではありません。
当時は学習指導要領とその解説に歯止め規定というのがあって、
なになには扱わないものとする。なになにに留める。
と明記されていたのです。
あと数ABCが開始された当初はABCの中の2単元ずつの選択ということでしたから、
数I,II,IIIとの融合は可能でしたが、AとCの融合問題は出題出来ませんでした。
この点はすぐに改善されて、ABCの単元を指定することで問題を回避出来ましたが、
高校側から「既に指定外の単元を履修させた生徒がいる。どうにかしろ」
というクレームがつきましたね。1年半も準備期間があるのにたった2単元自力で勉強出来ない
生徒は大学に入ってもついていけない、という趣旨のことを丁寧に説明したのですが、
納得していないみたいでした。
よく覚えているものでは、部分積分は1回に留める。
多項式の積分は2次まで。というのがありました。3次だったかもしれませんが。
学習指導要領外を指摘されて、採点やり直し、追加合格などという例も目にしました。
平成14年にゆとり教育批判が高まり歯止め規定が撤廃されました。
因みに後期試験は試験の実施母体が大学ではなく、
学部や学科でしたから、学習指導要領範囲外の出題であっても、
うちの学部はこの問題が取り組める学生を受け入れたいのだ、
といえばOKでした。
何にせよこの世代、新学力観というのは悪夢の時代です。
しっかり記憶しておいて再来がないようにして欲しいものです。
当時は学習指導要領とその解説に歯止め規定というのがあって、
なになには扱わないものとする。なになにに留める。
と明記されていたのです。
あと数ABCが開始された当初はABCの中の2単元ずつの選択ということでしたから、
数I,II,IIIとの融合は可能でしたが、AとCの融合問題は出題出来ませんでした。
この点はすぐに改善されて、ABCの単元を指定することで問題を回避出来ましたが、
高校側から「既に指定外の単元を履修させた生徒がいる。どうにかしろ」
というクレームがつきましたね。1年半も準備期間があるのにたった2単元自力で勉強出来ない
生徒は大学に入ってもついていけない、という趣旨のことを丁寧に説明したのですが、
納得していないみたいでした。
よく覚えているものでは、部分積分は1回に留める。
多項式の積分は2次まで。というのがありました。3次だったかもしれませんが。
学習指導要領外を指摘されて、採点やり直し、追加合格などという例も目にしました。
平成14年にゆとり教育批判が高まり歯止め規定が撤廃されました。
因みに後期試験は試験の実施母体が大学ではなく、
学部や学科でしたから、学習指導要領範囲外の出題であっても、
うちの学部はこの問題が取り組める学生を受け入れたいのだ、
といえばOKでした。
何にせよこの世代、新学力観というのは悪夢の時代です。
しっかり記憶しておいて再来がないようにして欲しいものです。
化学だけど、有名国立大学の問題が、どう見ても範囲外というのがあった。
別の有名国立大学の物理に至っては、出題ミス、解答するには条件が不足していた。
赤本には解答が載っていたので、赤本の出版社に問い合わせたら、「確かにこれは出題ミスですね」とのこと。
「そういうのって問題にならないのでしょうか？」というと、「まあ、後期試験で人数も少ないから、あまり話題にもならなかったのかな・・・・」
文科省にも、大学入試の出題ミスをどう扱うのか聞いてみたけど、「報告を受けるだけ」というような回答。
ということで、入試問題に関しては大学の責任でやっていて、文科省は介入しないようだし、出題ミスに関しても、闇に葬られるかあるいはそもそも出題ミスに誰も気づかない、なんてこともあるのかも、
と思っていたけど、意外と違うのですね。
私としては、範囲内かどうかに過度に気を使うよりも、「コインを１０回投げて、４回表が出る確率」みたいな曖昧な問題文を出さないことに神経を使ってほしいと思うのですがね。
「４回表が出る」は、５回出た場合もあてはまるのかどうか？そのあたり曖昧。「ちょうど４回だけ出る」などという問題文にしてほしい。
別の有名国立大学の物理に至っては、出題ミス、解答するには条件が不足していた。
赤本には解答が載っていたので、赤本の出版社に問い合わせたら、「確かにこれは出題ミスですね」とのこと。
「そういうのって問題にならないのでしょうか？」というと、「まあ、後期試験で人数も少ないから、あまり話題にもならなかったのかな・・・・」
文科省にも、大学入試の出題ミスをどう扱うのか聞いてみたけど、「報告を受けるだけ」というような回答。
ということで、入試問題に関しては大学の責任でやっていて、文科省は介入しないようだし、出題ミスに関しても、闇に葬られるかあるいはそもそも出題ミスに誰も気づかない、なんてこともあるのかも、
と思っていたけど、意外と違うのですね。
私としては、範囲内かどうかに過度に気を使うよりも、「コインを１０回投げて、４回表が出る確率」みたいな曖昧な問題文を出さないことに神経を使ってほしいと思うのですがね。
「４回表が出る」は、５回出た場合もあてはまるのかどうか？そのあたり曖昧。「ちょうど４回だけ出る」などという問題文にしてほしい。
>>[119]
採点除外は大抵全員に得点です。
その問題に時間を費やして尚且つ正解した人には逆に不公平になるので、
さいきんでは、両方の基準で採点して、どちらかで合格した人は合格という措置が普通です。
手間がかかる割には、追加合格になる人はあまりいないようです。
まあわずかでもいるからにはやらんといけないのでしょうが。
昔、神奈川県のアチーブメントテストでそれをやられて、
除外問題を正解した私は、えらく損した気持ちになったものです。
コイン投げのような問題は非常に気を遣って作るので、
御指摘のようなことは起こりにくいと思いますが、
スタッフが少ない組織では起こるかもしれませんね。
そういった表現の問題とは別に、ランダムな抽出の抽出方法に
曖昧さが残る場合があります。
昔、数研出版の教科書に、
ある家庭には二人の子どもがおり、一方が男の子であることが分かっているとき、
もう一方も男の子である確率は？
という問題がありましたね。正解は1/3だったのですが、
一方が男の子であるという情報をどのようにして得たのかによって、
1/2も正解になるわけで、雑誌大学への数学、ではかなりのページを使って
解説しておりました。
このような出題をしてしまったら、両方正解にするのでしょうね。
採点除外は大抵全員に得点です。
その問題に時間を費やして尚且つ正解した人には逆に不公平になるので、
さいきんでは、両方の基準で採点して、どちらかで合格した人は合格という措置が普通です。
手間がかかる割には、追加合格になる人はあまりいないようです。
まあわずかでもいるからにはやらんといけないのでしょうが。
昔、神奈川県のアチーブメントテストでそれをやられて、
除外問題を正解した私は、えらく損した気持ちになったものです。
コイン投げのような問題は非常に気を遣って作るので、
御指摘のようなことは起こりにくいと思いますが、
スタッフが少ない組織では起こるかもしれませんね。
そういった表現の問題とは別に、ランダムな抽出の抽出方法に
曖昧さが残る場合があります。
昔、数研出版の教科書に、
ある家庭には二人の子どもがおり、一方が男の子であることが分かっているとき、
もう一方も男の子である確率は？
という問題がありましたね。正解は1/3だったのですが、
一方が男の子であるという情報をどのようにして得たのかによって、
1/2も正解になるわけで、雑誌大学への数学、ではかなりのページを使って
解説しておりました。
このような出題をしてしまったら、両方正解にするのでしょうね。
>>[121]
確率は表現に神経使わないとならないですね。
＞ある家庭には二人の子どもがおり、一方が男の子であることが分かっているとき、
もう一方も男の子である確率は？
男女の出生比率が１：１と仮定して、２人の子供がいる家庭をランダムに取り出して、「２人のうち少なくとも１人は男の子ですか？」と質問したら「はい」と答えた。
というのなら、１／３となるけど、「一方が男の子であることが分かっているとき」だと解釈が難しい。
「うちは子供が２人で、男の子もいます」だと、判断不可能。
有名な、モンティーホール問題も「司会者が開けたらハズレ」というとことの表現が微妙。
無作為に開けたら、ハズレだった
必ずハズレを開けることにしている
両者であたりの確率が異なる。
確率は表現に神経使わないとならないですね。
＞ある家庭には二人の子どもがおり、一方が男の子であることが分かっているとき、
もう一方も男の子である確率は？
男女の出生比率が１：１と仮定して、２人の子供がいる家庭をランダムに取り出して、「２人のうち少なくとも１人は男の子ですか？」と質問したら「はい」と答えた。
というのなら、１／３となるけど、「一方が男の子であることが分かっているとき」だと解釈が難しい。
「うちは子供が２人で、男の子もいます」だと、判断不可能。
有名な、モンティーホール問題も「司会者が開けたらハズレ」というとことの表現が微妙。
無作為に開けたら、ハズレだった
必ずハズレを開けることにしている
両者であたりの確率が異なる。
＞ある家庭には二人の子どもがおり、一方が男の子であることが分かっているとき、もう一方も男の子である確率は？
ところで
人間という生物の雌雄比率は、一定ではありません
人工繁殖する小鳥ではメスの割合が異常に高くなったりします
三毛猫という特定の種ではオスがほとんど生まれません
この問題ではその時点での人間の雌雄比率について何も書かれていません
仮に、雌雄比率を１：１だと前提しているなら
＞男の子である確率 ・・・（A）
は言うまでもありませんが、その問題は
回答不能な愚問です
回答者が、この数学問題を出している出題者に向けて、その問題の回答欄に、おまえたちはもっと日本語や生物学や数学、さらには常識というものについて十分理解してから、日本の将来を担う金の卵たる我々に向けて出題しないさい
という回答をするのが正解となり、高く評価されるべきところですよね
＞ある家庭には二人の子どもがおり、一方が男の子であることが分かっているとき、もう一方も ・・・（B）
命題Aに、Bという前提をおいても自然界の法則はなんら変わらないので、この問題の回答は1/2以外に存在しません
主観確率や条件付確率（あるいは事前事後確率）によって自然界の法則（事実）は変わらないのです
これについて1/3と回答した者の言い訳について
いちいち考慮する必要などありません
主観確率は主観確率できちんと理論の枠組みを定め、ことわけて説明をしてから、でたらめでない問題文に基づいて計算させればいいことです
ところで
人間という生物の雌雄比率は、一定ではありません
人工繁殖する小鳥ではメスの割合が異常に高くなったりします
三毛猫という特定の種ではオスがほとんど生まれません
この問題ではその時点での人間の雌雄比率について何も書かれていません
仮に、雌雄比率を１：１だと前提しているなら
＞男の子である確率 ・・・（A）
は言うまでもありませんが、その問題は
回答不能な愚問です
回答者が、この数学問題を出している出題者に向けて、その問題の回答欄に、おまえたちはもっと日本語や生物学や数学、さらには常識というものについて十分理解してから、日本の将来を担う金の卵たる我々に向けて出題しないさい
という回答をするのが正解となり、高く評価されるべきところですよね
＞ある家庭には二人の子どもがおり、一方が男の子であることが分かっているとき、もう一方も ・・・（B）
命題Aに、Bという前提をおいても自然界の法則はなんら変わらないので、この問題の回答は1/2以外に存在しません
主観確率や条件付確率（あるいは事前事後確率）によって自然界の法則（事実）は変わらないのです
これについて1/3と回答した者の言い訳について
いちいち考慮する必要などありません
主観確率は主観確率できちんと理論の枠組みを定め、ことわけて説明をしてから、でたらめでない問題文に基づいて計算させればいいことです
平方根を教えるにあたって、忘れてはいけないのが、これが実数であることです。つまり、数の大小を意識してほしいな、ということ。これは有理数と同じ数直線の上に書けるぞ、ということでもあります。
分数を学んだとき、計算結果が３分の７なら、これを２と３分の１と、帯分数に直して答えさせます。これは、
２よりもちょっと、中途半端に大きい数なんだよ、という意識を保っていてもらいたいからで、小学校（中学入試まで）は、分数は必ず約分して、仮分数が出てきたら帯分数に直す、という鉄則はここに根差します。
分数ごときで動じなくなった（？）中学数学以降は、帯分数なぞ使いません。たいてい仮分数です。
これと同じことが、平方根でも起こっているのではないでしょうか。つまり、√5 が、およそ 2.2 だし、1＋√5 はおよそ 3.2 ということは、シッカリわかってほしい。ところが残念なことに、その逆数、となるとピンと来ない。それは、小数と分数の相性の悪さなのかもしれません。そこで、√5分の1 というのが出てきたら、せめて√5の有理数倍で表して「あぁ、それは√5の”5分の1”、つまり約2.2の2割ってことか｣という話ができるようにしておこう、ということだと思います。さらに先の学校へ行って、もう根号ごときで動じなくなったら(？？)分母に無理数が残っていても気にしないんじゃないかと。
分数を学んだとき、計算結果が３分の７なら、これを２と３分の１と、帯分数に直して答えさせます。これは、
２よりもちょっと、中途半端に大きい数なんだよ、という意識を保っていてもらいたいからで、小学校（中学入試まで）は、分数は必ず約分して、仮分数が出てきたら帯分数に直す、という鉄則はここに根差します。
分数ごときで動じなくなった（？）中学数学以降は、帯分数なぞ使いません。たいてい仮分数です。
これと同じことが、平方根でも起こっているのではないでしょうか。つまり、√5 が、およそ 2.2 だし、1＋√5 はおよそ 3.2 ということは、シッカリわかってほしい。ところが残念なことに、その逆数、となるとピンと来ない。それは、小数と分数の相性の悪さなのかもしれません。そこで、√5分の1 というのが出てきたら、せめて√5の有理数倍で表して「あぁ、それは√5の”5分の1”、つまり約2.2の2割ってことか｣という話ができるようにしておこう、ということだと思います。さらに先の学校へ行って、もう根号ごときで動じなくなったら(？？)分母に無理数が残っていても気にしないんじゃないかと。
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